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13………(2)医療機関の状況 被災地では、医療施設や医師、看護師らの減少が目立っています。特に岩手、宮城、福島各権の沿岸部で減少が目立っていることが、厚生労働省が公表した2011年の医療施設調査・病院報告で明らかになっています(朝日新聞2012年11月21日)。同報告によると、10月1日現在で震災前の2010年と比べ、診療所の数は岩手県が16施設、宮城県が18施設、福島県が66施設減少し、特に福島県沿岸部の相双医療圏は127施設から84施設に減りました。また病院も3県とも減少しています。 医療従事者の総数も相双では2,351人から918人に減少し、福島県全体でも減りました。岩手、宮城は全県では増えたものの、沿岸部の医療圏では総数が100人単位で減っています。(3)雇用の状況 被災地における求人は復旧・復興事業の進展によって急速に増加しましたが、求人内容と求職者のニーズが合わない「ミスマッチ」が生じており、また建設・土木関連の雇用は一時的と考えられています。 企業からの新規求人は震災後に急速に増加したものの、雇用者全体の数は震災前の水準を下回っています。求人があるにもかかわらず雇用が拡大しない大きな要因の1つが、求職者と求人企業とのニーズが合わない雇用のミスマッチの問題です。宮城県の例を見ると、求職者は事務的職業、販売・営業、製造の職業を志望する人が多いのに対し、求人側は専門・技術的職業、サービス業が多くなっています。その結果として、事務的職業では求人よりも求職数のほうが圧倒的に多い一方で、専門・技術的職業などでは反対に大幅な人手不足の状態になるという、求人と求職とのミスマッチが生じてしまうのです(松谷2012:5-6)。 また今後の被災地での雇用状況を考える場合に参考となるのが、阪神・淡路大震災の事例です。阪神・淡路大震災前後の兵庫県の就業者数をみると、復旧・復興事業が一時的に雇用を生み、震災直後の就業者数が増加したものの、翌年には早くも減少に転じています。震災後の復旧・復興事業に伴って建設関連の雇用が一時的に増加したものの、復興事業が一巡して建設関連のevaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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