出版物のご案内 :: 山形大学出版会
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19………②復興の個別性に配慮せよ 都市と農村、持ち家と借家、一戸建てと集合住宅、高齢者と若年層等、被災者の属性や地域の状況によって住まいの再建の道筋はそれぞれ異なります。仮設住宅を改善してある程度の恒久性を持った住宅に改善する、本格的な再建を迎える前に仮住まいのような中間的な再建方法を模索するなど、状況に応じたより多彩な複線型の選択肢を用意する必要があります。③被災者の営生権に配慮せよ 営生権とは、働く権利であり、営業する権利であり、生活する権利のことです。住まいと同様、仕事は被災者が暮らしを営む上で欠かすことのできないものであり、生きがいの創造にもつながるものです。災害では、基盤の弱い中小・零細企業や、商店街や農業、地場産業が壊滅的な打撃を受けるなど、災害を契機に生業が衰退する傾向があります。復興のための労働機会の確保は、被災者の生活基盤とコミュニティの再生につながります。④法的弱者の救済に配慮せよ 復興の様相は、災害の種類はもとより、時と場所、人により様々であり、さらに人は年齢、性別、家族構成、所得、ライフスタイル、健康状態、国籍など千差万別であり、大多数に有用な方策でもすべてをカバーすることはできず、恩恵を被らない少数者が発生することが起こります。一つの制度で一律に全ての被災者を救済するには限界があるため、少数者の境遇に配慮した柔軟で選択肢の多い復興支援策を用意する必要があります。⑤コミュニティの継続性に配慮せよ コミュニティとは、人間の地縁・血縁・精神的連帯などによって自然発生的に形成した集団と規定されます。コミュニティの継続性とは、地域・集落を構成する人たちができうる限り元いた場所で生活を再建できるように支援することを意味します。コミュニティが継続していくには、地場産業、地域文化、郷土芸能、習俗、年中行事、医療、福祉、教育などの再生・再開が不可欠であることを認識する必要があります。 コミュニティがしっかりしているところほど災害に強いことが、過去の災害から明らかになっています。個々人の住宅再建や生活再建だけでなく、人間関係や助け合いの仕組みなど、コミュニティの持つ危機管理機能や福evaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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