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……22序 論「復興」のあり方を問うのではなく、生きがいそのものであり、社会との重要な接点でもある。③労働が新たな価値を生み出す:無償の支援とは異なり、支払われる金額分だけ地域社会に新たな価値を生み出し、その復興過程を豊かにする(永松2011:7)。 本来CFWは発展途上国における経済支援の手法として生まれましたが、東日本大震災では過去の災害では経験したことのない広範囲に渡る被害により多数の人々が仕事を失ったため、いかに被災地で雇用機会を生み出すかが重要な課題となり、改めてこの仕組みが注目されるようになりました。 具体的な例として、津波で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市の被災者が設立した、「気仙沼復興協会」における取り組みがあります。同協会は被災者自身による復旧・復興を行うという目的のもと、被災した家屋の清掃・消毒作業、津波で流された写真や遺品の救済、仮設住宅でのコミュニティづくりの支援、学校の清掃、被災者が作った製品の販売などの活動を行なっています。 このようにCFWは災害によって生じた労働力の余剰を復旧・復興事業により吸収するという働きをしますが、復旧・復興事業は徐々に縮小していきますから、次に考えなければならないのはどのようにして安定的な雇用の場を確保するかという問題です。このためには既存の産業の再生・復興だけでなく、新たな地域産業の構築や雇用の創出が必要とされてきます。このような状況の中で重要な役割を果たすと期待されているのが「社会的企業」と呼ばれる新たな企業組織です。そこで以下ではこの新しい企業の持つ特徴や事例について説明します。(2)社会的企業 社会的企業(ソーシャルエンタープライズ、ソーシャルビジネスとも呼ばれます)は、社会的課題を解決するために企業を設立するという手法を用いて取り組むものであり、そのために新しい経営手法を考案し、適用していくことが必要とされています。経済産業省『ソーシャルビジネス研究会報告書』(2008)では、以下の①~③の要件を満たす主体を社会的企業として定義しevaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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