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……26序 論「復興」のあり方を問う5.おわりに 本章では、福田徳三の「人間の復興」という思想を通して、災害復興の現状や将来のあり方について考察して来ました。災害からの復興においても被災者の生存権を擁護するという考えが「人間の復興」の根本的な思想であり、そのためには雇用、住宅、医療・福祉、教育などの生活基盤を最優先に復興するためのさまざまな事業を行わなければならない、という具体的な政策提言がなされたのです。 東日本大震災の復興過程を見るとこの思想を実現することにはさまざまな困難が伴うことも明らかですが、一方で復興に関する明確な思想が共有されていないことが困難を引き起こしている、という見方もできるかもしれません。またCFWや社会的企業のように、市民が主体となって雇用の創出という「人間の復興」に取り組むという新しい潮流が生まれていることも学びました。過去の災害から学び、次の災害に備えるということが「災害復興学」の目的であるとするならば、私たちは今回の震災から少しでも「人間の復興」に向けた取り組みが成功する条件を見出していく努力を怠るべきではないでしょう。■参考文献風間春香(2012)「被災地雇用の現状と課題―拡大する職業間のミスマッチ」『みずほインサイト』みずほ総合研究所関西学院大学災害復興研究所(2009)『災害復興基本法案』黒川直秀(2012)「東日本大震災からの学校の復興―現状と課題―」『国立国会図書館 ISSUE BRIEF』736永松伸吾(2011)『キャッシュ・フォー・ワーク 震災復興の新しいしくみ』岩波書店西沢保(2006)「福田徳三の厚生経済研究とその国際的環境」『経済研究』57(3),193-207福田徳三(2012)『復刻版 復興経済の原理及若干問題』関西学院大学出版会古川浩太郎(2011)「東日本大震災における津波災害と復興まちづくり―集evaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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