出版物のご案内 :: 山形大学出版会
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………4はじめに インドネシアのスマトラ島沖で2004年12月26日、マグニチュード9.1の巨大地震が起き、津波の襲来で22万6,556人もの住民が亡くなりました。津波が町の中にまで押し寄せたそのときの貴重な映像は、たいへん衝撃的なものでした。そして2011年3月11日、東日本を襲ったマグニチュード9.0の地震のあとも、間もなく大津波が押し寄せました。そのときの情景は実に多くの映像記録に残っています。カメラを構えて撮影しているうちに逃げおくれて命を落とした人も多かったことでしょう。3月12日には、福島原発の原子炉建屋が水素爆発するというとんでもない光景を私たちは見ることになります。14日に2度目の爆発があり、私たちはTV画面でほとんどリアルタイムでそれを見ていました。 大災害がリアルな映像記録に残る時代です。2013年2月15日にロシアのチェリャビンスク州に隕石が落下しましたが、これさえ複数の映像がそれをとらえています。実に驚くべき「記録の時代」です。 しかしながらそれらの記録映像、あるいは死亡者の数などは、災害の本当の姿を表していると言えるでしょうか。大災害は被災者の命を奪うだけではありません。被災者の人生が、そのときを境に大きく変わってしまいます。被災し避難した人々は長い苦難を強いられることになります。とりわけ今回は、地震と津波に加えて原子力災害という未曾有の事態が生じたため、長期にわたって地域が放射能汚染にさらされ、ふるさとに戻ることさえできない人が大量に生まれています。 「防災」という言葉は、火災など人為的に生じうる災害を未然に防止する、あるいは自然災害がおこる等の緊急時に、迅速・的確に対処できるよう備えることを、普通は指します。これに対し「災害復興」という言葉は、不幸にして災害が生じてしまった場合に、そこからどのように立ち直るかを長期的な観点で考えるという意味合いがあります。自然災害は人の力で回避できるものではないので、起こったこと自体はどうしようもありません。問題は、evaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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