出版物のご案内 :: 山形大学出版会
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5…………その後の対処次第で、被害は大きくもなり小さくもなるという点です。 東日本大震災と原発事故は、1923年9月1日の関東大震災がそうであったように、日本の歴史を左右するような大きな出来事であろうと思われます。というより、そのような大きな出来事として歴史に刻まれるべきものでなければならないと思います。また1995年1月17日の阪神・淡路大震災にあっては、非常に多くのボランティアが救援にあたって注目されるとともに、その後の「復興」過程をめぐって多くの問題指摘がなされた点でも特徴的でした。今度の東北の大災害においては、そうした過去の経験と教訓を十分に生かした復興の道がとられなければなりません。いずれにせよ、大災害は現在(2013年夏)も進行中です。まるで災害がもう終わったかのように、過去の出来事として語ることはできません。「いまここにある危機」にどう対処するかが問われています。 大災害に対処し、被災者の生活再建や被災地の復興をすすめるためには、被災住民が主人公となりつつ、国や地方自治体の計画的な事業、あるいは広く国民各層の支援がなければなりません。さまざまな法整備も必要になります。しかしお互いの信頼関係を築きながら有効に機能するしくみを作っていくのは、なかなか簡単なことではないのです。ボランティア活動ひとつとっても、善意や同情だけでうまく進むものではありません。 この本は、東北地方の大学に籍を置く研究者が、学生のみなさんに語りかけるテキストです。東北出身の学生諸君であれば、あの大地震や原発災害の体験を身をもって共有している関係にあるわけです。まさに自分自身のテーマとして、「復興」の学習を深めていってください。また東北以外の出身の学生諸君も、想像力を働かせながら読んでいただきたいと思います。日本は世界でも有数の災害頻発国です。みなさんが生きている間に、この国のどこかで、必ず二度や三度の大災害はあります。現に、きわめて高い確率で「東南海地震」が起こるだろうと言われています。 本書は5章構成になっています。序章は災害復興学の総論で、災害復興の理念について論じています。第Ⅰ章では、文字通りの防災(災害への備え)を論じました。第Ⅱ章は災害が起こった後の、被災者支援のあり方を論じています。第Ⅲ章では原子力災害をとり上げ、なかなか見えにくい被災の実態evaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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