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10脳を知るはじめに ―研究進み、治療法も伸展―脳神経外科学講座 教授 国立がん研究センター名誉総長  嘉山孝正《》 平成24年度のノーベル賞受賞者の山中伸弥博士のiPS研究は、脳の病気にとっても大変希望を抱かせる研究です。ほとんど再生しない脳神経細胞に再生の可能性が出てきたからです。例えば肝臓は半分がなくなっても、しばらくすると細胞が再生されます。従来、脳の病気になれば、ほとんどが治療困難で、再起不能でした。その大きな原因が、他の臓器と比較して神経細胞が再生しにくいことでした。さらに、発病していても診断が困難でした。原因は、脳は長い間よく分からない臓器だったからです。 脳は、解剖学的にもエネルギーの使い方でも役割分担等でも大きく異なっています。まず、脳が硬い骨に囲まれていて、入っている空間が限られています。心臓も肺もろっ骨に囲まれてはいますが、下は伸びる横隔膜ですので、空間が限られていません。すなわち、脳は大きくならない容器に入っていることになります。限られた空間ですと、圧力(脳圧)という概念が入ってきます。圧力が一定に保たれているから脳は健全でいられるのです。 しかし、頭蓋骨で囲まれた空間に脳以外の物、血液、脳を覆っている水(脳脊髄液)、デキモノが異常に入ってくると、脳圧が上がります。脳圧が上がりますと心臓からの血液が脳に行けません。すると、脳は急速に栄養不足になります。そうなると、脳全体の役割を果たせなくなり、意識が悪くなり、呼吸まで止まっevaluation use only ese only evaluation usaluation use only eva only evaluation use oation use only evalua

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