ブックタイトル出会う。| 山形大学 大学案内 2018

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概要

出会う。| 山形大学 大学案内 2018

地域教育文化学部P.87吉田誠教授|教育学私は留学時に、多様な価値観を持つ学生との折り合いに悩んだのがきっかけで道徳教育の研究を始めました。現在、取り組んでいる研究テーマは「柔軟なコンピテンシー・モデルに基づく道徳教育方法の開発」です。コンピテンシー・モデルとは、経営学の分野で開発されたもので、高い業績を上げている優秀な人材に共通する行動や思考の特性をまとめたものを指します。これを道徳教育に応用しようと考えているわけです。子どもたちが無意識のうちに萌芽的に備えている道徳性を意識化、言語化させ、周囲の子どもたちと話し合いながら各自のコンピテンシー・モデルを柔軟に形成していきます。教師と子どもたちがそれぞれの道徳的な課題や目標を共有することで、教師が想定する「正解」を言わせる授業ではなく、子どもたちが主体的に「考え、議論する」道徳授業の方法を開発しようとしているのです。具体的には、2カ月に1回程度、学生や現職教員を集めて道徳教育研究会を行い、学校現場で抱える問題や要望を受け止めながら研究成果を学校現場にフィードバックしています。また、ゼミでは学生の興味関心を引き出しながら理想の教師像や学級観を明確にさせ、理想の実現につながる形で研究テーマを設定できるように指導。各自の理想と問題意識を具体的かつ明確な言葉にできるまで様々な角度から問い直しを繰り返します。そのため、学生との対話の中で感じたこと、考えたことなどを互いに率直に語れる雰囲気づくりを大切にしています。これまで学生を指導してきて特に印象に残っているのは、「道徳教育実践指導論」の授業で道徳の模擬授業にとても楽しそうに挑戦した学生。「この学生はきっとよい教師になる」と思っていたら、その数年後、再会した彼女は中学校の教師になっていました。今でも楽しく道徳の授業をしているのだろうと嬉しくなりました。教師を目指す皆さん、ただ知識を身に付けるだけでなく、その知識が社会生活や自分の生き方とどのように関わっているかを考えながら学ぶ楽しさを経験して大学に入学して来てください。その上で、山形大学で学べば、子どもたちにも楽しく学ぶ学び方を指導でき、自らも学び続ける教師になれることでしょう。自らも学び続ける教師になろう。今後ますます重要になる道徳教育、よしだまこと|大阪府出身。神戸大学工学部システム工学科卒業後、石川島播磨重工業(現在のIHI)で火力発電所のボイラ設計に携わった後、米国文化を学ぶために渡米。留学先で道徳教育の重要性に気づき、帰国して筑波大学大学院博士課程教育学研究科に入学、道徳教育の理論的研究を行った。熊本県の尚絅大学の講師時代、小学校教員と道徳授業方法の共同研究を行い、道徳教育の実践研究にも携わることに。本学着任は2012年。Yamagata University 17