先端学習ラボ:『未来学へのアプローチU』第2回授業と懇談会を実施

 

[授  業]

日  時:平成21109()1440分から1610分まで

授 業 名:『格差問題をふまえて未来を創る』

担当教員:杉原真晃 准教授

講 義 室:先端学習ラボ(Leading Learning Laboratory L3キューブ)

出席学生:13

 

参観者:小田隆治 教授、佐藤慎也 教授、栗山恭直 教授、酒井俊典 助教、

佐藤千恵 (山形大学高等教育研究企画センター事務補佐員) 5名 

 

 [授業概要]

本授業は『未来学へのアプローチU』の第2回目。杉原真晃 准教授による「格差問題をふまえて未来を創る」第1回目にあたる。杉原真晃 准教授の授業では、教育学の立場から格差問題とりわけ、「格差の再生産」・「格差拡大」に教育がどう関わるかを4回扱う。

 

本授業が行われる「先端学習ラボ(Leading Learning Laboratory:Lキューブ)」では、4画面のプロジェクターが設置され、20数台のノート型コンピュータが整備されている。

最先端の情報機器や、可動式の机と椅子が整備された教室環境で行われる授業である。

 

『未来学へのアプローチU』では、格差問題・環境問題・都市問題、それぞれのテーマを3名の授業者がリレー形式で4回ずつ担当し、最後2回に総まとめの活動がある。

 

[授  業]

冒頭において、まず、先端学習ラボにあるノートPCでのインターネット接続テストなど、可動式の机や椅子に馴染むための時間が設けられた。また、新たな受講者のために本授業に関する再度の概要説明があった。

 

導入に、ミュージシャン(BEGIN)の「島人の宝」が、上映された。ここには「社会の持続可能性について何が大切かを考えて欲しい」という『未来学へのアプローチU』を貫くテーマと接続させる含意がある。

 

まず、「格差問題として何が思い浮かぶか?」「格差とは何か?」、「どういう格差が生じているか?」という発問があった。学生からは、部落問題等からの雇用格差、男女格差、南北格差等が挙げられた。

杉原真晃 准教授は、学校が教育の格差を再生産させるシステムとして意図せざる機能を持つと指摘したピエール・ブルデューの議論、階層の問題等について簡潔に解説した。その上で、近年では、格差は「再生産」だけではなく「格差拡大」に繋がっていく可能性があることに言及した上で、正解はない、として、以下のテーマを設定し活動を促した。

 

[テーマ]

格差を拡大させないため、「理想の高校教育」を考える。以下、2点に基づいて議論する。

(1)教育目標

(2)その目標を達成するための、教育制度、教育内容、教育方法など

 

[タイムスケジュール]

15:2015:35 個人ワーク

 ・個人ワーク「高校教育を考える」を個人で行う(1人ずつワークシートに記入)

15:3516:00 グループワーク
(グループは学部の背景に配慮し、3つに杉原真晃 准教授が行った。)

 ・グルーピング+自己紹介

 ・グループワーク:個人ワークのプレゼンテーション+質疑応答

  プレゼン1分、質問1分、質疑応答3(11)

16:001610 来週に向けての連絡

杉原真晃 准教授は、学生が主体的に「授業外」で文献調査等を行い、LMS(Black Board)で議論する授業外学習を勧めている。授業外で、得た知見を教室に持ち寄り共有し、ディスカッションを通じて、互いに考えを深めていくという授業の形式を取る。

そのため授業で用いるLMSへのログイン方法や資料の取得の方法に関する手続きが説明された。

 

[次回までの課題(授業外学習)]

・「次回のテーマ」について、参照文献を読み、自分なりの考えをまとめる。

・まとめた考えをパワーポイントファイルで表現する。

 (12枚のスライドが妥当)

 

[次回のテーマ:階層が生みだす格差拡大を考える]

参照文献

1.  苅谷剛彦『階層化日本と教育危機−不平等社会から意欲格差社会へ』有信堂 高文社,2001,8,210234頁.

2.  増田ユリヤ『新しい「教育格差」』講談社現代新書,2009,1,1136頁.

※「1」か「2」のいずれかを読み、自分の考えをパワーポイントにまとめる。

 

[次回のスケジュール]

1分間プレゼンテーション

 ・鞄を教室の端の机上に置き、筆記用具等を持って各グループの机に座る。

 ・自分のPCにパワーポイントファイルを移す。

 ・(コラボノートにおける各グループのページに貼り付ける)。

 ・パワーポイントファイルを開いておく。

グループワーク

 

実際の授業の様子にはこちらをご覧下さい。

 

 

 

[懇 談 会]
日  時:平成211016()1640分から1700分まで

講 義 室:先端学習ラボ(Leading Learning Laboratory L3キューブ)

学内参加者:小田隆治 教授、佐藤慎也 教授、杉原真晃 准教授、佐藤千恵 (山形大学高等教育研究企画センター事務補佐員)、学生4名 学外参観者:山上浩二郎(朝日新聞)1名、計9名 

 

実際の懇談会の様子はこちらをご覧下さい。