先端学習ラボ:『未来学へのアプローチU』第9回授業と懇談会を実施

 

[授  業]

日  時:平成211127()1440分から1610分まで

授 業 名:『環境問題について考える』

担当教員:栗山恭直 教授

講 義 室:山形大学SCITAセンター

出席学生:8

 

参観者:小田隆治 教授、佐藤慎也 教授、杉原真晃 准教授、酒井俊典 助教、佐藤千恵(山形大学高等教育研究企画センター事務補佐員) 計5

 

 [授業概要]

本授業は『未来学へのアプローチU』の第9栗山恭直 教授による「環境問題について考える」の最終回にあたる。栗山恭直 教授の授業では、化学の立場から環境問題を4回扱う。

 

本授業は通常「先端学習ラボ(Leading Learning Laboratory:Lキューブ)」と呼ばれる、4画面のプロジェクターが設置され、20数台のノート型コンピュータが整備されている最先端の情報機器や、可動式の机と椅子が整備された教室環境で行われる授業である。

 

今回は、「山形大学SCITAセンター(http://mirai.scita.jp/)」で授業が行われた。理科学習の普及活動を促進するための本学独自のプロジェクトである「やまがた未来科学プロジェクト」に基づいて,科学的思考能力を備えた将来の山形あるいは日本を支える人材を育成する目的で設置された。小学生から大人まで,全県民を対象に開催する体験型の科学実験教室プログラムが提供できる施設であり,実験室(SCITALAB),ミーティングスペース,準備室が整備されている。

 

『未来学へのアプローチU』では、格差問題・環境問題・都市問題、それぞれのテーマを3名の授業者がリレー形式で4回ずつ担当し、最後2回に総まとめの活動がある。

 

[授  業]

本日は、前半に「未来の乗り物」として、栗山恭直 教授のインストラクションで、学内SCITAセンターの前で、「SEGWAY(セグウェイ)」に学生1人ずつ試乗した。その際に、適宜、栗山恭直教授より、SEGEAYの作動原理や乗車資格の制限等について解説があった。

 

その後、後半は、山県大学SCITAセンター内に移動し、「脱化石燃料-燃料電池・バイオ燃料・色素増感太陽電池-」、未来のエネルギーをテーマに、「色素増感太陽電池」の実験が行われた。色素増感太陽電池の基本的な仕組と歴史の解説がされた後、実験した。

 

現代のエネルギー社会を支えているのは電気エネルギーであるが、その電気エネルギーを、どこから確保するかが問題だ。水の電気分解や、メタンガス等が考えられる。

 

燃料電池は水素と酸素が酸化して水へと変化するプロセスから電気を取り出す。そこで、水素をどのように発生させるか、収集するかが課題となる。栗山恭直 教授は、「どのように、どこから水素を得るか」を学生に問い、学生もそれに応答する形で授業と実験は進んだ。

 

近年では、遺伝子工学の観点から、水素を発生させるよう遺伝子改良による生物(藻や微生物)から、水素を集める燃料の研究がアメリカなどで行われている。色素増感太陽電池の最先端の研究ではA4サイズでパソコンを動かせるという。他にも、ソーラーカーレースで色素増感太陽感電の有効性が示唆される等、様々な事例が取り上げられた。

 

ぶどう糖などの燃料電池も数々、紹介された。今回は、特に、水素を排出する注目される新しいトピックスとして「藻」が大きく取り上げられた。「次世代のバイオ燃料最前線」というニュースのVTRを観賞した。ここでは、所謂「グリーン・クルード・オイル」という「藻」から特別な方法で、生成された「緑の原油」とでも言うべき次世代のバイオ燃料を巡る研究やそれを巡る政治や経済最前線が紹介された。

 

栗山恭直 教授は、この新たなバイオ燃料の課題や日本での研究の取り組み触れ、この「藻」を使った燃料や発電の方法などから、次世代のエネルギー発電が、次回から始まる「未来の持続都市作り」にどう位置付けられるかを考えて欲しいと授業を結んだ。

 

次週はから、4回で、佐藤慎也教授「未来の持続可能都市を創る」が始まる。前期は、グループ毎に都市を作っていったが、後期は、全員でひとつの都市を作り上げるように活動を行う予定である。

 

[タイムスケジュール]

 

 

 

 

 

[懇 談 会]
日  時:平成211127()1620分から1700分まで

講 義 室:山形大学SCITAセンター

学内参加者:小田隆治 教授、佐藤慎也教授、栗山恭直 教授、酒井俊典助教、佐藤千恵 (山形大学高等教育研究企画センター事務補佐員)4名、学生1名 計5名