先端学習ラボ:『未来学へのアプローチU』第12回授業を実施

 

[授  業]

日  時:平成211218()1440分から1610分まで

授 業 名:『未来の都市を考える』

担当教員:佐藤慎也 教授

講 義 室:先端学習ラボ(Leading Learning LaboratoryL3キューブ

出席学生:10

 

学内参観者:小田隆治 教授、栗山恭直 教授、杉原真晃 准教授、酒井俊典 助教、佐藤千恵(山形大学高等教育研究企画センター事務補佐員):計5

 

 [授業概要]

本授業は『未来学へのアプローチU』の第12回。佐藤慎也 教授による「未来の都市を考える」の第3回にあたる。佐藤慎也 教授の授業では、建築学の立場から都市問題を4回扱う。

 

[授  業]

本日は、50年後〜100年後のストーリー、住宅地区/港湾地区の開発としていくことになる。

 

授業冒頭に、佐藤慎也教授からは、前回の授業検討会で、大学生の思考に基づいて街作りを進めるようにとのアドバイスがあったことが告げられた。また、それを踏まえた市長にからの提案をよく確認をするように、とコメントした。

 

これを受けて、市長から、前回の授業検討会へ参加した議論の結果を踏まえ、様々調査した上での、あくまで私見として、今後の街作りに備えて、皆で「考えなければならない問題」が7点示された。1.人口3000人、縮尺11000というルール、2.施設の設置、3.プレゼンテーション(※授業で選択・決定されたstory)4.未来要素、5.自然条件(地理的条件)6.お金の問題、7.軍事問題。

 

更に、市長から、次の3点が挙げられた。これらは、市長からの、街作りのイメージ・意見を、受講者メンバー全員で摺り合わせ、役割分担をしていくための提案である。

 

1.自分はどういう都市にしたいか

2.他にどういう問題があるのか(役割分担)

3.それぞれの問題の具体的な設定

この提案を受け、例えば、storyに問題がある場合にはそうするのか、どのように役割分担をしていくのか、どのような手続きや順序で街作りをやっていくのか等質問があり、意見がさまざま交換され、街作りの作業方針と、街の完成イメージをめぐる議論が幾度も繰りかえされた。市長との合議から5つ程度作業方針が提案され、多数決が重ねて取られ街作りの手続きや方針が模索されていった。

 

従って、本日の授業は、今後、どのように街作りを進めていくかについての、作業方針と街の完成イメージを摺り合わる為の議論に多くの時間が割かれていった。

 

ここで、佐藤慎也教授からは、「話し合いをしながら、手を動かしながら、作りながら考えたら良いのではないか」というHands Onの観点からのアドバイスがあった。また、既に材料として用意されている個々の素材のスケールやイメージについて解説があった。また、受講生全員で街のイメージを共有することの重要性が改めて説かれた。

 

市長との合議から、グループは、storyなど、未来の要素等の整合性を考える調査班2名、実際に模型を作っていく作業班7名と、それぞれを監督する役割を果たす市長というように役割分担が振られた。お互いに声を掛け合いながら、意見を出し合いながら、イメージを摺り合わせながら街作りが進められていった。

 

受講生間では、模型を囲み、手を動かしながら、具体的には人口密度などからイメージを共有していくか、について繰り返し、議論があった。また、「未来なのだから、ある程度、未来に想定されるイメージの解釈があっても良いのでは」、「市長が提案した「未来要素」について、意見を摺り合わせた方が良いのではないか」という意見もあった。また、より具体的に「それぞれの施設もその特性上、ブロックに施設を集中させる方が良いのではないか」、「未来の都市では、病院の病床数は減っていて、患者さんは病院に入院する時間は短くなるのではないか」、「何でも未来で解釈するのは如何か、ある程度、根拠が無ければダメなのではないか」等、様々な意見が交換されながら作業が進められた。

 

授業の最後に、市長から、最後に作業を中断し、今回は、グループを分けたが、個人個人で考えを詰めて、年明けの次回の授業の冒頭で意見を持ち寄る形にするように、と伝えられた。

 

[タイムテーブル]

前回の振り返り  5min

市長からの提案 10min

模型製作    60min

授業の振り返り  10min

次回宿題     5min

 

佐藤慎也 教授から100年後の未来について、次のようなストーリーが用意されている。

・何もないエリア

・今から50年後

・島にPurium という何でもきれいにしてしまう水が発見される

・やがてちいさな水のために工場が創られ、その水を求めて多くの人たちがやってくることになる。

100年後にどのような街が出来ているか考えてみよう。

 

1回目の授業で決定された「街の基準作り(スケール1/1000)」では、「いらないもの」がストーリーとの関わりから、浄化施設が挙げられ、「必要なもの」として、以下の点が決定されている。

人口:3000

住宅:集合住宅

都市基盤:橋、道路、移動手段、港

公共:水供給所、役所、文化交流施設

健康・福祉・教育:水利用の病院・治療施設

防災・防犯:警察署、検疫所、消防署

産業:娯楽施設、水の温泉、水の研究施設、発電所、買い物ができるところ

その他

 

[課 題]

100年後の自然災害と都市の復興

 −100年後、この街に自然災害が発生する

 −この街にどのようなことがおこるのか

 −120年後、この街はどのように復興するのか

 −この街の持続性のためには何が必要か

※上記、storyを念頭に置きつつ、まずは街作りを優先して行い、上記storyの完成発表は2月に行う。

 

・発表形式パワーポイントプレゼンテーション

USBで持参

・グループごとに各自3分間で発表

・グループ内発表のうち代表を全体で発表

[授業予定]

12/ 4 未来の都市作り1    人からのアプローチ

             未来を考えるということ

              50年後の未来を考えてみよう

12/11 未来の都市作り2  100年後の未来に向けた物語の創造

12/18 未来の都市作り3  100年後の都市の創造

1 /22 未来の都市作り4  100年後の自然災害と都市の復興

1 /29 未来の都市作り5    都市の持続可能性について

2 / 5 未来の都市作り6  最終プレゼンテーション

1/15はセンター試験準備のため休講

 

 

 

 

[懇 談 会]
日  時:平成211218()1620分から1700分まで

講 義 室:

学内参加者:小田隆治 教授、佐藤慎也 教授、栗山恭直 教授、酒井俊典 助教、佐藤千恵 (山形大学高等教育研究企画センター事務補佐員)5名、学生2名:7