SYLLABUS 

 学生主体型授業のパイロット版として、平成21年度に「先端学習ラボ」において『未来学へのアプローチ』を実施しています。本授業は、建築学、教育学、化学をそれぞれ専門とする3名の教員によるリレー式授業です。扱うテーマが都市問題、格差問題、環境問題と多岐にわたり、理系、文系に限らず、広い学問領域への汎用性を視野に入れています。「グループ学習→発表→全体討論→相互評価」を基本とした授業を展開し、さらに、授業外学習を義務付け、学生の主体的な学習スタイルの確立と単位の実質化を進めています。

■パイロット授業「未来学へのアプローチ」

 「格差問題をふまえて未来を創る」 杉原真晃 (基盤教育院准教授)
 教育と格差拡大との関係、教育の可能性と不可能性等に焦点を当てながら、「理想の高校教育」を考えます。授業外で文献を読み、授業内にそれをもとにした自分なりの考えを1分間プレゼンテーションで発表し、そのプレゼンテーションをもとに、グループでよりよい社会を築くための高校教育の在り方について意見を交わしていきます。
 「環境問題を考える」 栗山恭直 (理学部教授)
 「温暖化」、「エネルギー問題」等、関心のある環境問題を出し合い、それをもとにグループを作り、科学的データを根拠にし、環境問題を批判的に考察していきます。授業内外で文献やインターネット上での科学的データを収集させ、信憑性に注意しながらその解決方法を探ります。また、「脱化石燃料:燃料電池・バイオ燃料・色素増感太陽電池」の実験といった体験型学習も行います。
 「未来の持続可能都市を探る」 佐藤慎也 (地域教育文化学部教授)
 現代都市のイメージと課題について考え、意見を交わした後、その課題を解決する「未来の持続可能な都市」の模型作成を行います。その際、三次元模型の作成、都市作りに際する「必要なもの」、「必要でないもの」の基準作り、都市作りに際する役割分担(市長、環境委員、建設委員等)といった「Design Based Learning」の手法を活用しています。 
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