人間文化入門総合講義
 Overview of Human Sciences and Cultural Studies
 担当教員:摂津 隆信(SETTSU Takanobu)ほか
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
人間文化学科は5つのコースからなり、多種多様な学問分野を包摂しています。本講義では5つのコースについて,それぞれの学問の「美味しいところ」をアラカルト風に紹介します。
・到達目標
1.人間文化学科の各学問領域の特色や全体像を理解できる。 2.人間文化学科の学問体系を理解できる。

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については,「カリキュラム・マップ」を参照し,よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
5つのコースの担当教員が,それぞれの視点から独自のテーマを設定し,各コース内で行われている研究内容の一例を分かりやすく講義します。
・日程
第1回:4月12日 オリエンテーション(摂津隆信)
第2回:4月19日 文化動態論コース(松本雄一)題:異文化理解をめざして 人類学と考古学
現代・過去を通じて人間社会の多様性を学び、グローバル社会で必要な「異文化を理解する視点」を身につけましょう。
第3回:4月26日 地域・人間コース(本多薫)題:使いやすい情報機器とは?
使いやすい情報機器(パソコンやスマートフォンなど)を作るにはどうしたらよいのかを解説します。
第4回:5月10日 地域・人間コース(伊藤晶文)題:ハザードマップを読む
“忘れた頃にやってくる”自然災害に備えるために、ハザードマップの読み方を学びましょう。
第5回:5月17日 地域・人間コース(阿部晃士)題:社会の「しくみ」を考える
われわれの意識や行動が社会を作っている?どのように?社会学的発想を学びます。
第6回:5月24日 言語コース(鈴木亨)題:翻訳と文法 ―英語と日本語のあいだ
翻訳という視点から日英語の文法の対称性について考えます。
第7回:5月31日 言語コース(高橋真彦)題:ことばの科学
人間のことばの規則性について日本語や英語の具体例を基に考察します。
第8回:6月7日 言語コース(池田光則)題:数にまつわる言語学
私たちがふだん使っていることばに見られる「数」に関する現象をてがかりに、ことばに潜む規則を探ってみます。
第9回:6月14日 文化動態論コース(松尾剛次)題:ジブリ作品と日本宗教史 トトロ、千、アシタカ
ジブリ作品を通して日本史の一分野でもある日本宗教史について考えます。
第10回:6月21日 文化動態論コース(中村篤志)題:狩りする皇帝:清朝皇帝とモンゴル王公
清朝中期の皇帝が毎年のように行っていたモンゴル巡幸。なぜ皇帝は北に向かいそこで何をしていたか。当時の絵画などから紐解いていきます。
第11回:6月28日 文化解釈学コース(大久保清朗)題:喜劇の映像文化論
喜劇映画史から映像における「笑い」とは何なのか、チャップリン、ルビッチ、スタージェスなどハリウッド・コメディを中心に考えていきます。
第12回:7月5日 文化解釈学コース(宮腰直人)題:何が人気の秘密!?『百人一首』と視覚文化―江戸時代の絵本・浮世絵から
『百人一首』が人びとに愛好されてきた理由を江戸時代の絵本や浮世絵から探り、大学における文学研究の方法を紹介します。
第13回:7月12日 文化解釈学コース(小熊正久)題:道具と「世界・内・存在」
「道具」を様々な観点から考察し、世界と人間との関わりを考える。
第14回:7月19日 グローバル文化学コース(渡辺将尚)題:ドイツから見た東西南北
ドイツ人たちが他のヨーロッパ地域をどのように見てきたかを通じて、ヨーロッパを総体的に捉える試みをしてみます。
第15回:7月26日 グローバル文化学コース(福山泰男)題:京劇に見る人間性の描写
国劇と称される京劇の表現を通して中国における人間性の描写を探る。

【学習の方法】
・受講のあり方
自分の興味ある分野だけをつまみ食いするのではなく,講義全体を通して聴き,人間文化学科の多様さと多彩さを等しく知ってください。
・授業時間外学習へのアドバイス
特に予習や復習は求めませんが,興味のある分野については,参考文献を読んだり,何か調べてみたり,疑問を持ったりするような積極的姿勢が求められます。

【成績の評価】
・基準
14名の担当教員が,学期の終わりにそれぞれ1つの課題を出します。受講者は,その課題の中から1つを選択し,それについてレポートを書くことになります。成績評価は,3分の2以上の出席があることが前提です。
・方法
「主体的な参加の度合い」「知識の修得の度合い」「理解の度合い」「汎用的技能の修得の度合い(論理的思考力、文章表現力など)」から評価します。

【その他】
・学生へのメッセージ
毎回の出欠確認は,カードリーダーによる出欠情報システムを利用して行います。学生証を忘れずに持参してください。
・オフィス・アワー
摂津隆信:金曜日14:40~16:10、他14名については授業時に確認してください。

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