文化動態論(ヨーロッパ)
 Introduction to History and Anthropology (Europe)
 担当教員:山崎 彰(YAMAZAKI Akira)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
この授業は文化動態論コースの基本科目である。ヨーロッパを中心に、文化の動態を巡る多様な議論を学際的な視点から紹介する講義である。特に授業では、ウィーンの歴史家M.Mtterauer, ' Warum Europa ? Mittelalterliche Grundlagen eines Sonderwegs'(ミッテラウアー『なぜヨーロッパか。特殊な道の中世的構造』)によりながら、ヨーロッパ社会と文化の特性を中世まで遡りながら、考える。
1.西欧に固有の社会は中世に成立したといわれる。この社会の基本的特性を確認する。
2.西欧の近代化の中心要素である経済社会と公共圏(公論)の成立と特性を検討する。
・到達目標
社会・文化研究に関する基礎的な知識、歴史学・人類学それぞれの研究方法を理解するとともに、学際的な視点からヨーロッパの諸社会の多様性について深く考える。特に西欧文明の基本的特性(「地域社会とキリスト教信仰・教会」や「経済社会や公共圏」について理解することができるようになる。
・キーワード
西欧史、中世史、近代史

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラムポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修すること。

【授業計画】
・授業の方法
講義形式で行うが、出席用紙質問欄や質問表紙などによって質疑応答の時間をとる。
・日程
はじめに(第1回)
第1章 西欧の成立(第2~8回)
第1節 ヨーロッパ農業 第2節 村と都市 第3節 領主制
第4節 小家族制度 第5節 教会と修道会
第2章 西欧近代社会の成立(第9~14回)
第1節 経済社会とは何か 第2節 近代国家の意義
第3節 公論(公共圏)の成立 第4節 産業化と都市化の時代
おわりに(第15回)

【学習の方法】
・受講のあり方
西欧の社会や文化、人々について扱った本をできるだけ読んで欲しい。講義に関する意見や質問を、毎回の出席用紙に書いて下さい。受講者から提示された質問を講義でもできるだけ論じたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
参考書にあげた文献を読む。できるだけ多くの西欧史に関する歴史書を読む。

【成績の評価】
・基準
 成績は、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いによって評価する。読書感想(参考文献にあげた「10講」のうちいずれか1冊による中間レポート1500字程度)によりヨーロッパ史への興味関心・知識の修得・文章力を、学期末試験(論述式)により授業の理解度をみる。
・方法
中間レポート(20点)と学期末試験(80点)によって評価する。期末試験を受けるためには中間レポートの提出と、3分の2以上の出席日数が必要です。

【テキスト・参考書】
(参考書)
山川出版社「世界各国史」シリーズのヨーロッパ史の巻
山川出版社「世界歴史大系」のイギリス史、フランス史、ドイツ史、ロシア史、スペイン史の各巻
柴田三千雄「フランス史10講」、坂井栄八郎「ドイツ史10講」、近藤和彦「イギリス史10講」(岩波新書)

【その他】
・オフィス・アワー
火曜日 10時30分~12時10分 山崎研究室

10831013-2016-01-13013