芸術文化概論
 Introduction to Art History and Art Culture
 担当教員:石澤 靖典(ISHIZAWA Yasunori)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
「キリスト教とギリシャ神話の図像学」
西洋の伝統的な美術作品を鑑賞するときにもっとも必要となるのが、キリスト教とギリシャ神話の図像学に関する知識です。図像学とは、宗教の登場人物や物語を絵画や彫刻で描写するときの一定のパターンや決まり事をいいます。西洋美術は図像学を知らなくても十分楽しめますが、知っていると、作品をより深く、細部まで把握することができるようになります。またこれらは西洋文化の根幹の一つですから、美術だけでなく、他のさまざまな分野(文学、音楽、宗教、哲学など)の理解にもつながります。図像学の基本的な考え方と主要なモチーフをさまざまな時代の作品を例に解説します。
・到達目標
西洋美術のテーマや人物について理解できるようになります。また大聖堂や写本のなかで展開される宗教物語の構成(図像プログラム)を実際に分析し、解釈することができるようになります。
・キーワード
図像学 キリスト教 ギリシャ神話 寓意 美術

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
基本的に一回につき一つのテーマを割り当て、スライドを見ながら話を進めます。
・日程
1.ガイダンス
2~3.キリストの生涯
4~5.聖母マリアの生涯
6.旧約の英雄と預言者たち
7.さまざまな聖人たち
8.天国と地獄
9.新たな教義
10.中世建築および写本における図像プログラム
11.オリンポスの十二神
12.変身物語
13.怪物譚
14.寓意像
15.まとめ
※進捗状況により一部内容を変更する場合があります。

【学習の方法】
・受講のあり方
毎回、スライドで作品を提示しながら問題点を論じてゆきます。配布資料にはスライドで表示される内容のすべてが記載されているわけではないので、自分なりに要点をまとめノートをとるよう心がけてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
特に毎回の予習は必要ありませんが、西洋美術の歴史について大まかにでも押さえておくとよいでしょう。講義で取り上げる作品以外にも多くの優れた作例がありますから、自主的に美術全集などを見るよう心がけましょう。

【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1)西洋美術のテーマや人物について理解することができる、2) 図像プログラムを実際に分析し、解釈することができる、の二点です。
・方法
学習意欲(30%)、筆記試験(70%)
学習意欲は、出席状況や質疑応答への積極的な参加などにより判断します。筆記試験では授業の内容に対する理解度と論理的な文章構成力を評価します。

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。配布資料を使って話を進めます。
参考書については、講義内で随時紹介します。

【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 その他在室時随時

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