日本語学特殊講義(後期)
 Topics in Japanese Linguistics
 担当教員:中澤 信幸(NAKAZAWA Nobuyuki)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
《日本語と東アジア言語研究》
 日本語は歴史的に東アジアの諸言語と密接に関わってきました。ひとくちに東アジアの諸言語といっても、中国語・朝鮮語・ベトナム語などさまざまな言語があります。中国語の中にも、上海語・広東語・台湾語などさまざまな方言があります。これら東アジアの諸言語と日本語とを対照し、さらには東アジア共通の語彙についても考えてみることにしましょう。
・到達目標
 日本語と東アジア諸言語との関係について説明できるようになる。また東アジア諸言語に関する知識を習得できる。加えて東アジア共通の語彙を知ることができる。
・キーワード
 日本語 東アジア諸言語 漢語 共通語彙

【科目の位置付け】
 学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
 配布プリントとパワーポイントによる講義を行います。講義終了時に課題(ミニレポート)を出し、次の講義の始めに回収します。
・日程
 第1回 日本と漢字文化圏
 第2回 漢字と漢語
 第3回 万葉仮名
 第4回 中古漢語と日本漢字音
 第5回 朝鮮・ベトナムの漢字音
 第6回 漢文訓読
 第7回 世界の文字と漢字
 第8回 言語類型論と日本語
 第9回 言語類型地理論
 第10回 現代の中国語諸方言
 第11回 植民地と日本語教育
 第12回 台湾で作られた日本語辞書
 第13回 台湾語と日本語
 第14回 東アジア共通語彙の可能性
 第15回 期末テストと授業のまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
 講義ではパワーポイントを用いる他、適宜必要事項を黒板に記していきます。また口頭で補足することもあります。それらの情報について、適宜要領よくノートを取ってください。
・授業時間外学習へのアドバイス
[予習のあり方]参考書にあらかじめ目を通しておいてください。
[復習のあり方]講義終了時に課題(ミニレポート)を出しますので、次回までに各自の回答を指定の用紙に記入しておいてください。また質問事項・感想等も記入してください。

【成績の評価】
・基準
 主体的な参加、知識の修得、理解、汎用的技能の修得の四つの度合いで評価します。基準は1) 日本語と東アジア諸言語との関係について説明できているか、2) 東アジア諸言語に関する知識を習得できているか、です。
・方法
 ミニレポート(30%)・期末テスト(70%)

【テキスト・参考書】
[参考書]
 橋本萬太郎『言語類型地理論』(弘文堂、1978)
 『橋本萬太郎著作集』1~3巻(内山書店、1999~2000)
 西田龍雄『東アジア諸言語の研究Ⅰ』(京都大学学術出版会、2000)

【その他】
・学生へのメッセージ
 母語の歴史と外国語との関係を知ることは、国際社会で生きていく上でも必要なことです。この講義を機に、自分の言葉についてじっくりと見つめ直してみましょう。
・オフィス・アワー
 中澤信幸:火曜日 13時~17時 中澤研究室
 アポイントにより他の時間帯での面談にも応じます。(電話または電子メールで予約すること。)

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