表象文化講義
 Cultural Representation
 担当教員:柿並 良佑(KAKINAMI Ryosuke)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
「表象文化論の理論と実践」(中級編)
表象文化論に必要とされる理論を基礎的に学びつつ、様々な文化事象を分析する。古典とされる文学テクストから現代の映画や漫画などをとりあげつつ、そうした文化の「歴史」の成立条件についても考察する。
・到達目標
写真やイラスト、文字テキストなどに見られるさまざまな視覚・聴覚イメージを「表象文化」として解読するための基礎力を身につけ、自分なりの作品アプローチを考えることができるようになります。
・キーワード
身体 精神 身振り ジェンダー 漫画 音楽 映像 表象 記号 (ポスト)構造主義

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
一つのテーマについて3、4回の授業を割り当てます。基本的にスライドを提示しながらの講義になります。
・日程
1.イントロダクション
2.「表象」再論  ミシェル・フーコーの分析から
3.歴史の資格/死角  音楽史の権力分析
4.脱構築とは何か ロックにおける論争を「読む」
5.女は存在しない アニメ/漫画と精神分析
6.まとめ

※進捗状況・理解度により一部内容・順序を変更する場合があります。

【学習の方法】
・受講のあり方
毎回、スライドや配布資料で作品を提示しながら問題点を論じてゆきます。配布資料にはスライドで表示される内容のすべてが記載されているわけではないので、自分なりに要点をまとめノートをとるよう心がけてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
特別な予備知識は必要ありませんが、常日頃から、情報メディアにおける視覚的イメージの重要性について意識するとよいでしょう。
興味をもったテーマについては、授業で紹介する参考文献などを手がかりにさらに学習し、知見を広げてください。授業を聞いている「だけ」では得るところは少ないと考えてください。

【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、主体的な参加の度合いを判定します。
基準は、
1)表象文化論であつかわれる基本的な用語や方法を理解することができる
2)修得した知識をもとに、自分の考えを論理的に展開することができる
の二点です。
・方法
平常点(30%)、筆記試験(70%)

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。配布資料を使って話を進めます。参考書については、講義内で随時紹介します。
なお「表象文化概論」を本講義の受講条件とはしないが、受講していない者は以下の書籍(あるいは類書)を読んでおくことが望ましい。重要概念は授業中にあらためて説明するが、頻出概念に慣れておくことができる。
・池上嘉彦ほか『文化記号論』講談社学術文庫
・橋爪大三郎『はじめての構造主義』講談社現代新書
・立川健二・山田広昭『現代言語論』新曜社

【その他】
・学生へのメッセージ
多読、乱読、精読、様々なスタイルで読書を進め、また今まで見たこと・聴いたことがないジャンルの作品に触れるようにしてください。そして自分が感じたことを「言語化」する努力を惜しまないこと。
・オフィス・アワー
在室時随時。開講時に指示する。

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