比較文学講義
 Lecture in Comparative Literature
 担当教員:西上 勝(NISHIGAMI Masaru)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
「融合と反発の日中比較文学」
現代日本で言う「漢字」、この文字表記によって営まれてきた中国と日本の文学や批評の間には、どのような類似と差異が生じることになったのか、具体的な実例に基づきながら探究を試みる。
・到達目標
同一の文字表記を使用することが、思考や表現の諸側面で、どれだけの接近と反発を生むことになったのか、我々日本語運用者の立場から最も卑近な他者文学との比較対照を通じて、異文化理解の実相を理解し、今日の多言語状況の認識に役立てることができる。

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については,「カリキュラム・マップ」を参照し,よく理解したうえで履修すること。

【授業計画】
・授業の方法
配布するプリント資料を使って、以下のような手順で授業を進めていく。
(1)講義 (2)質疑応答 (3)リフレクション・ペーパーへの記入 (4)次回の授業の冒頭、リフレクション・ペーパーの記載内容について、補足説明と 講評を行う。
・日程
おおよそ以下のようなテーマを予定している。
1  文字の成立と受容
2  「和習」というもの
3  日本における漢詩の選集の受容
4  都市繁盛記の書かれ方
5  書画論の受容と反発
6  「文人画」という表現
7  西洋との対峙
8  まとめとこれからの課題

【学習の方法】
・受講のあり方
配布資料を見ながら、講義の内容を適宜メモする。疑問点や意見を書き留め、その内容をリフレクション・ペーパーに記入する。
・授業時間外学習へのアドバイス
配付資料をもう一度読み直し、関連図書(辞書、事典)により疑問や関心を覚えた箇所について独自で補充の調査検討を行い、リフレクションペーパーには記載しきれなかった問題点を書きとどめ、随時、教員に補足説明を求めたり、期末の筆記試験に備える。

【成績の評価】
・基準
リフレクション・ペーパーの記載状況と期末試験の結果により、授業への取り組みの度合い、知識の理解度、さらに独自の思考の有無とその思考に見合った表現力が身についているかどうかで評価する。
・方法
リフレクション・ペーパーの記載状況40点、期末試験60点

【テキスト・参考書】
プリント資料による。
参考文献は、適宜紹介。

【その他】
・オフィス・アワー
月曜日13時~14時30分、西上研究室。その他、在室時随時。

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