【授業概要】
・テーマ
文化人類学基礎概念再考 人類学はフィールドワークを用いて様々な社会現象にアプローチすることが可能な分野であるが、その根底には明確に共有された学問的基盤がある。それを改めて確認することで、文化人類学の基礎概念を身につけるとともに、自分なりの関心に従ってその理解を深め、方法として自らが思考の道具とできるようになることが目的である。そのため英語の入門書及び事典参考図書などを用いて協同で購読及び討論を行いながら、基礎概念について再考しながら、自身の問題関心の観点からその応用性を確認する作業を行う。授業は演習形式であり、発表はグループによって行う。
・到達目標
(1)人類学の基礎概念を自分の関心に引きつけて理解できるようになる。 (2)人類学の参考書籍を使いこなせるようになる。 (3)人類学の基礎概念についての英語理解を深める。
【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
指定した教科書の章を担当する班を設けて、班が中心になって発表レジメを準備する。各章は2〜3回かけて読解し討論する。各章に設けられている要約を全訳するとともに基礎となる概念・研究者等を選び出し、それぞれについては事典などを用いながら解説する。その上で節毎の抄訳をもとにテキストの理解をしながら、その内容について討論する。班のメンバーとの準備が求められる。 指定教科書 Peter Metcalf, 2015. Anthropology: The Basics. Routledge.
・日程
10/5.序 10/12.フィールドワーク(1) 10/19.文化の差異(1) 10/26.形質と文化(2) 11/2.人種と文化(2) 11/9.社会と個人(3) 11/30.親族と規範(3) 12/7.機能主義(5) 12/14.植民地主義(5) 12/21. 言語と文化(6) 1/11. 先住民(6) 1/18. 構造主義(6) 1/25. 象徴(7) 2/1. 宗教(7) 2/8. ジェンダー(7)
【学習の方法】
・受講のあり方
英文購読を含むので予習復習が必須。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストを精読し、関連する内容については参考書をつかって事前に目を通しておくことが望ましい。
【成績の評価】
・基準
授業発表 50%、レポート50%
・方法
発表はレジメの完成度や授業への積極的対応度を評価する。自分が担当した章について同じ見出しで、職業人類学者になったつもりで教科書を書く。原稿用紙10枚以内。
【テキスト・参考書】
参1:石川栄吉ほか編『文化人類学』弘文堂 参2:日本文化人類学会編『文化人類学事典』丸善 参3:小松和彦ほか編『文化人類学文献事典』弘文堂
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