芸術文化演習(二)
 Seminar in Art Culture (II)
 担当教員:石澤 靖典(ISHIZAWA Yasunori)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
「美術作品とコンテクスト」
この授業では、美術作品を広く社会的な状況(コンテクスト)からとらえ、分析する手法を学びます。一点の作品を作者の表現意欲としてばかりでなく、周辺の思想、宗教、政治などの動向をまじえて考察し、より広範囲な歴史状況のなかに位置づけることがねらいです。
・到達目標
美術作品の分析や理解に必要な視点や概念を学び、広く文化的な現象として視覚イメージをとらえることができるようになります。
・キーワード
美術作品 コンテクスト 図像学 注文主

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
履修者は以下の二つの作業をおこないます ― 〔1〕割り当てられたテキストについて補足をまじえながら説明します。〔2〕その内容を発展させ、自分の関心から選んだ美術作品や視覚イメージについて具体的な分析や解釈を提示します。いずれの場合も発表後に受講者全員でディスカッションをおこない、議論を深めます。また〔2〕の内容については期末レポートとして提出してもらいます。
・日程
受講者の人数と関心にしたがって日程を決定します。
上記〔1〕のテキストとして三元社「作品とコンテクスト」シリーズを使用します。このシリーズは、著名な西洋美術作品を新たな歴史的文脈(コンテクスト)に置き直して分析することを企図したもので、現在まで19巻が刊行されています(それぞれの巻では、ファン・エイク、ボッティチェッリ、レンブラント、ヴァトー、ドラクロワ、ピカソ、クレーらの代表作一点が取り上げられています)。各巻は比較的短いので(新書版で150頁ほど、図版多数)、1~2人で一冊を担当する予定です。

【学習の方法】
・受講のあり方
発表者は担当部分の内容をまとめるだけでなく、関連作品や補足説明などを交えてわかりやすく説明することが求められます。また他の履修者は積極的な議論への参加が望まれます。
・授業時間外学習へのアドバイス
日常的に美術作品やイメージに親しむようにしてください。

【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1) 美術作品の分析や理解に必要な視点や概念を把握している、2) 広く文化的な現象として視覚イメージをとらえることができる、の二点です。
・方法
発表内容(40%)、授業への参加度(30%)、レポート(30%)
調査の度合いと発表の内容、ディスカッションへの参加度、期末のレポートにより評価します。

【テキスト・参考書】
〔テキスト〕三元社の「作品とコンテクスト」シリーズ(http://www.sangensha.co.jp/allbooks/sakuhin.htm)を使用しますが、購入は義務としません。

【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 その他在室時随時

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