表象文化演習(後期)
 Undergraduate Seminar in Representational Culture
 担当教員:柿並 良佑(KAKINAMI Ryosuke),摂津 隆信(SETTSU Takanobu),
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
〈異形〉の表象文化論
・到達目標
アルコール、ドラッグ、セックス…そうした「反体制的」な、あるいは「アウトサイダー」なテーマが小説のメインテーマとなる時代も過ぎ去って久しい。それどころか往年のサブカル・カウンターカルチャーを回顧/懐古するための「アイテム」と化しているかのように語られることすらあるのかもしれない。
それでは今日、良識ある「文化」の枠組みに収まらぬ、あるいはそれを破壊するようなダイナミズムを秘めた表象行為とはどのようなものであろうか。
例えばディオニュソスという「酒の神」を讃えた古代ギリシアから説き起こして、再度、酩酊の表象文化論を試みてもよい。あるいは今日の劇場にもう一度「身体の反乱」を呼び戻すべきなのか。
文化の破壊的な力/文化を破壊する力、それをいかに分析し、かつアクチュアルな形で提示できるか。本演習の目的はそこに尽きる。
主体的な学習・調査、資料の作成技術、魅力的なプレゼンなど、学生・社会人問わず必要とされる能力をフルに修得してもらいたい。
・キーワード
文学 小説 絵画 写真 映画 演劇 マンガ アニメ 表象 侵犯 酩酊 吐き気

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
受講者による発表と、それをめぐる議論で進行します。
・日程
受講者の数と関心にしたがって日程を決定します。
発表の主題となりそうなテーマを以下に掲げます。
なお、ゲスト講師によるレクチャーに一回分、事前準備・事後討論にそれぞれ一回分を充てることを予定しています。
0.イントロダクション
1.酒と酩酊の文化史
2.吐き気
3.ドラッグと文学
4.劇場とその〈外〉
5.ゲスト講師によるレクチャー
6.掟と侵犯
7.まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
自分の関心を踏まえつつ、積極的に発表と議論にのぞむこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
充分な時間をかけて発表の準備をすること。担当教員がアシストします。
報告後は、議論の内容をふりかえり、自分の意見とつきあわせてみましょう。

【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、主体的な参加の度合いを判定します。そのうえで:
発表においては、着眼点と基礎となる知識の確実性を重視;
議論においては、積極性を重視;
レポートにおいては、発想の独創性と論理の厳密さ・明快さを重視します。
・方法
発表40%、学期末レポート40%、議論への参加度20%

【テキスト・参考書】
テキストは特に用いません。
参考書は必要に応じて随時紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
自分の発表だけでなく、他の人の発表もよく聞き、質問や意見を述べる姿勢が大切です。
・オフィス・アワー
柿並良佑:在室時随時。開講時に指示する。
摂津隆信:火曜日13:00-14:30

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