【授業概要】
・テーマ
20世紀ヨーロッパ演劇における身体と言語
・到達目標
1700年代以降のドイツ語圏ならびにヨーロッパ全体で顕在化していた社会的・宗教的・経済的な諸問題を「ドラマ」という芸術ジャンルの読解を通して認識し、その時代の人々がどのような解決法を試みたのかを知ることを目標とする。
・キーワード
身体 言語 ドラマとアンチドラマ ヨーロッパ文化
【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修すること。
【授業計画】
・授業の方法
教員が指定するテクストについて個人ないしはグループで調査してもらい、その発表と討議によって進める。
・日程
全15回の授業のうち、初めの2〜3回はイントロダクションと教員による例題提示にあて、その後個人発表に進む(受講生の数によってはグループ発表の形態をとることもありうる)。各人の発表日程ならびに教材の担当分量については、受講者の数を確認した上で、2回目の授業時に決定する。授業で扱う予定のトピックは以下のとおりだが、学期の途中に特別招待講師として招聘した竹峰義和先生(東京大学准教授)の講演を行う予定である。
1. ドラマの変容と終焉 ―イプセンとチェーホフ― 2. カバレット演劇 ―フランク・ヴェーデキントの『ルル』劇― 3. ブレヒトと叙事的演劇 ―ブレヒト『男は男だ』― 4. ポスト・ブレヒト演劇 ―デュレンマット『物理学者たち』― 5. ベケットと「反演劇」 ―『ゴドーを待ちながら』『私じゃない』― 6. 20世紀ドイツ映画における身体と言語(竹峰先生担当) 7. 共作者としての観客 ―ペーター・ハントケ『観客罵倒』― 8. ハイナー・ミュラー ―もはやドラマ的ではないシアターテクストとしての『ハムレットマシーン』『画の記述』― 9. 21世紀の「ポストドラマ演劇」とパフォーマティヴィティ 10. 言語と身体 ―言語は演劇の敵か?―
【学習の方法】
・受講のあり方
発表とクラス討議が中心となるので、受講者はみずから進んで発言することにより、授業に参加しなければならない。
・授業時間外学習へのアドバイス
・予習のあり方:事前に定められた部分をきちんと読んだ上で、授業に参加すること。 ・復習のあり方:最終的にレポートによる評価が成績決定の大きな要因となる。したがって受講者は、各授業で論じられる問題のうち、自分のレポートの材料として適当なものの発見に努め、また授業後はそれに関する調査を自分でやっておくこと。
【成績の評価】
・基準
「演劇」「演技」「芝居」という芸術が、現実の世界をどのように切り取っているのかを適切にレポートで論じられるようにすること。
・方法
「主体的な参加の度合い」「知識の修得の度合い」「理解の度合い」「汎用的技能の修得の度合い(論理的思考力、文章表現力など)」から評価する。
【テキスト・参考書】
授業内で指示する
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