総合講座I(公共政策)
 Introduction to the Public Policy and Social Studies I (Public Policy)
 担当教員:【担当順】川村一義 (KAWAMURA Kazuyoshi),是川晴彦 (KOREKAWA Haruhiko), 尻無濱芳崇(SHIRINASHIHAMA Yoshitaka),金子優子 (KANEKO Yuko), 坂本直樹(SAKAMOTO Naoki),和泉田保一 (IZUMIDA Yasuichi),戸室健作(TOMURO Kensaku), 阿部未央 (ABE Mio), 藤田稔 (HUZITA Minoru), 松本邦彦 (MATUMOTO Kunihiko), 高橋和 (TAKAHASHI Kazu), 丸山政己 (MARUYAMA Masami), 赤倉泉 (AKAKURA Izumi),星野修 (HOSHINO Osamu)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
法経政策学科の学生が公共政策を学んでいくための基礎講座です。
公共政策とは環境・医療・福祉など社会全体に共通する課題に取り組むために選択、決定される方針を指します。本講義では政治・経済・法律など様々な領域から、公共的課題への取り組み方について考えます。
・到達目標
公共政策の考え方、社会政策の具体的な事例、自治体や政府・行政機関また国際機関などの取り組みについての解説を通して、公共政策についての基本的な考え方を修得し、どのような新しい市民社会を作るのかについて考える基礎的能力を身につける。
・キーワード
公共政策、環境、医療、福祉、公共経済学、行政、政府、地方自治体、国際機関、NPO

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
配布資料、板書、対話、スライド、ビデオ等の多様な方法を用います。
・日程
第1回)川村一義「公共政策はなぜ難しいのか」「数字vs理念」をテーマに,公共政策の難しさの原因について解説します。
第2回)是川晴彦「公共経済」公共部門が社会に対してどのような役割をはたすべきかについて,経済学の視点から解説します。
第3回)尻無濱芳崇「公共部門の会計」公共部門において会計が果たす役割と近年の会計制度改革について解説します。
第4回)金子優子「我が国行政の制度とその変容」行政の役割・制度について概説し、行政改革への取組を分析します。
第5回)坂本直樹「財政のしくみと財政赤字」財政の基本的なしくみについて解説し、わが国の財政赤字の問題を考えます。
第6回)和泉田保一「公共政策と条例」まちづくり条例などの条例制定を通じた政策実現の可能性と実際について解説します。
第7回)戸室健作「非正規社員増大の実態と背景」を説明し、あるべき雇用社会の実現にとって、この問題にどのように対処すべきなのかを考えます。
第8回)阿部未央「男女雇用機会均等政策の変遷と課題」男女雇用機会均等法の主な内容、改正点および課題について解説します。
第9回)藤田稔「競争政策と規制改革」20世紀に大きく転換した日本の競争政策と、1990年代から本格化する政府規制改革の背景と問題点を解説します。
第10回)松本邦彦「市民がになう公共政策」国内外で活動する市民団体(NPO,NGO)に着目します。
第11回)高橋和「国際社会のしくみ」国内政治と国際政治の違いに留意しつつ、国際社会のしくみについて理解します。
第12回)丸山政己「国際公共政策と国際組織」いわゆる地球的規模の課題を解決するために、国連をはじめとする様々な国際組織が果たす役割について考えます。
第13回)「アジア地域の公共政策」アジア太平洋地域の安全保障に関する課題について、具体例とともに考えます。
第14回)星野修「公共政策の基礎づけをめぐる政治哲学的試論」マイケル・サンデルの議論を手掛かりに、政治的決定の実質的正当性の根拠を考察します。
第15回)まとめと期末試験

【学習の方法】
・受講のあり方
講義を聴くだけでなく、社会の抱える問題についてどのように取り組めばいいのか、主体的に考える姿勢をもってください。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義に関係するニュース等に気を配り、内容や用語に関心を持って講義にのぞむように。
ノートや配布プリントを整理し、疑問点は図書館などで調べ、それもノートしましょう。

【成績の評価】
・基準
知識の習得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力)、参加の度合いのそれぞれの項目について評価し、その合計点を用いて判定します。判定の基準は、1)社会が抱える問題について具体的事例や現状を説明し、問題点を明確に指摘できる。2)公共政策の考え方を論理的に説明ができる。3)授業に積極的に参加し、教員や他の学生と意見交換を行い、自分の意見を客観的に評価できる。
・方法
期末試験(90点)
レスポンスカードによる授業への参加度と学習意欲(10点)
試験を受けるためには、レスポンスカードが全回数の三分の二以上提出されてい
なければなりません。

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しませんが、参考書は担当者ごとに提示します。

【その他】
・オフィス・アワー
各担当教員のオフィス・アワーを参照してください。

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