医療経済学
 Health Economics
 担当教員:杉野 誠(SUGINO Makoto)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
社会保障問題は、少子高齢化に伴い大きな社会問題として表面化している。特に、医療制度の問題は、安心・安全な生活を保障するためにも解決が必要である。そこで本授業では、経済学的に医療問題を取り扱う。また、授業の後半では、山形県が抱えている医療問題を取り上げる。また、グループディスカッションを行い、必要とされる医療政策を議論する。
・到達目標
医療問題を理解し、説明できるようになる。
医療経済学の基礎的知識を身につける。
議論を通じて、身近な医療問題への解決方法を考察できるようになる。
・キーワード
医療問題 医療政策 情報の非対称性 逆選択

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
テキストに基づいた講義を実施する。その際、パワーポイントで作成した資料をもとに進める。また、内容の理解度を深めるために、小テストを定期的に実施する。小テストを実施した次の講義に、小テストの解説を行う。さらに、少人数によるグループワークを通じて、必要とされる政策について議論を行う。
・日程
第1回 ガイダンス(なぜ医療を経済学的に捉える必要があるのか)
第2回 医療経済学を理解するために①(ミクロ経済学の復習①、市場の有効性)
第3回 医療経済学を理解するために②(ミクロ経済学の復習②、市場の失敗)
第4回 医療経済学を理解するために③(ミクロ経済学の復習③、価格理論と医療)
第5回 医療経済学の経済学的基礎(歴史的背景)
第6回 医療経済学とはなにか
第7回 医療と最新の経済学①(情報の経済学)
第8回 医療と最新の経済学②(リスクの経済学)
第9回 医療の仕組みを経済学で分析する①(社会保障の問題)
第10回 医療の仕組みを経済学で分析する②(医療制度の問題)
第11回 医療プレーヤーとその行動①(患者・医療機関)
第12回 医療プレーヤーとその行動②(保険者・行政)
第13回 医療費の地域間格差
第14回 山形県の医療問題を考える
第15回 授業全体のまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
講義を中心に授業を進めるが、授業を聴くだけではなく、問題点や制度的な疑問点に注意しながら授業にのぞんでください。また、積極的に発言などを行い、授業に参加してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストや配布資料を読み、理解することに努めてください。学習中に出た、疑問点などは、授業で積極的に質問できるようにまとめて置くことを心がけてください。

【成績の評価】
・基準
小テスト、グループディスカッション、課題および期末試験を実施し知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定します。基準は、1)医療問題について興味を持ち、具体的事例や現状を説明し、問題点を明確に指摘できる。2)問題点に対する改善方法や改善の方向性を示すことができる。3)医療経済学に関する重要な用語を簡単な言葉で説明できる。4)授業に積極的に参加し、自分自身の姿勢を正当に自己評価できる。
・方法
平常点 10%、小テスト 20%、グループディスカッション 20%、期末試験 50%

【テキスト・参考書】
テキスト
真野俊樹『入門 医療経済学』、中公新書、2006年 820円+税
参考書
地域差研究会編『医療費の地域差』、東洋経済新報社、2001年

【その他】
・オフィス・アワー
火曜日 13時-14時30分 杉野研究室 その他時間については、メールにてアポを事前に取ってください。

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