経営管理
 The Essence of Management
 担当教員:阿部 敏哉(ABE Toshiya)
 担当教員の所属:人文学部
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
経営管理論の基礎 - 組織を動かすとはどういうことか -
・到達目標
身の回りの組織の構造とその働きを学び、組織の時代といわれる現代を生きるにあたって自分なりの物の見方、考え方ができるようにする。
15回目に試験を行い、以下の点をきちんと理解できているかどうかを確認する。
1.組織を環境に適応させ、適切に機能させるために経営者(リーダー)は何をすればよいのかを理解しているか。
2.自分が経営者(リーダー)として何らかの組織を管理・運営する立場になった際に何に気をつければよいのかを理解しているか。

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
本講義はテキストを使用しないので、OHPによる資料提示と、配布資料を用いて講義を進める。
・日程
第1回 経営管理論の基本的考え方 : 本講義の全体像の提示。なぜ経営管理を学ぶことが必要なのか。
第2回 人間と協働 : 「人間」をどう捉えるか。人間の行為基準としての「有効性」と能率」とは何か。
第3回 組織の成立と存続 : 組織はいかにして成立し、どのような要素から構成されるのか。
第4回 複合公式組織 : 大きな組織はいかにして成立するのか。
第5回 組織と管理 : 「組織」と「管理」とはどのように関わるのか。経営者の職能とは何か。
第6回 計画のための意思決定 : 計画と予算の考え方。
第7回 組織を作る 1: 組織を作るための基本的考え方。
第8回 組織を作る 2: 組織の形態とその特徴。
第9回 動機付け 1: 動機付けの理論にはどのようなものがあるのか。
第10回 動機付け 2: 「誘因」とは何か。それは管理にどのように生かされるのか。
第11回 存続のための意思決定 1:アンゾフの企業戦略論。 成長のための戦略。
第12回 存続のための意思決定 2:ポーターの競争戦略論。 競争のための戦略。
第13回 管理過程 : 組織の管理を進める上で経営者は何に気をつけるべきか。
第14回 管理責任 : 経営者にとって最も重要な能力とは何か。
第15回 試験

【学習の方法】
・受講のあり方
本講義はテキストを使用せずOHPによる資料提示と配布資料によって講義を進める。板書の時間はその都度設けるので、講義を聴く時とノートを取る時をきちんと区別すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストを使用しないため予習は不要である。
予習は不要であるが、第1回目の講義から第14回目までの講義はすべて密接に関連しているので、毎日講義終了後はきちんとノートを読み直して頭の中を整理すること。

【成績の評価】
・基準
15回目に行う試験により評価を行う。その際のポイントは講義内容をどれだけ正確に理解していたかである。
・方法
15回目に行う試験:100%

【テキスト・参考書】
参考書:「C.I.バーナード著『新訳・経営者の役割』ダイヤモンド社,2000円(1968年)」

【その他】
・学生へのメッセージ
現代は組織社会であり、我々は好むと好まざるとにかかわらずさまざまな組織と関わりを持たずに生きていくことはできません。さらに皆さんのほとんどは卒業後何らかの組織の一員となり、そこでさまざまな活動をしていくであろうと思われます。したがってそのような社会に生きていくにあたり「よりよく生きる」ためには、その組織の構造や働きを知ることはもちろん、そうした組織がどのように管理・運営(マネジメント)されているかを知ることは非常に大切になります。この経営管理論では、このような考え方に基づき、皆さんが将来社会を支える組織の一員となった際に、自らの置かれている状況を適切に理解、判断できるようにするため、実際それらの組織の内部にいる人たちはどのようにして組織を動かしているのかを学んでいくこととします。その意味で、経営管理論は決して将来社長になる人の学問ではなく、現代社会に生きるわれわれすべての人間にとって必要不可欠な学問なのです。
なお本講義は出席を問いません。しかしながら出席する場合は真剣に学ぼうとする人の妨げになるような行為(私語、携帯電話の使用など)は厳禁としますので十分注意してください。

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