国際関係論
 International Relations
 担当教員:高橋 和(TAKAHASI Kazu)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:4単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
国際関係論の中心概念となる「国家」について,様々な領域からアプローチし,現代社会の諸問題を構造的に理解することを試みる.
前半では,現代,世界全体で共通のものとして考えられている国家概念が、歴史的にどのように形成されてくるのか。さらに、20世紀後半から現在に至るまで、この国家概念がどのように変化しつつあるのか、それにともなって国際社会の秩序がどのように変化しているかについて考える。
後半は,現代社会における戦争と平和の問題について,どのようにして紛争がおきるのか、紛争はどのように解決されるかのという観点から、安全保障概念の変化や国際機関の役割について考える.
平和な国際社会をつくるためには、どのような取り組みが必要か、安全保障に関する歴史的な変遷過程を踏まえながら、多角的な理解を促す。
・到達目標
国際関係を理解するための専門的な用語・基礎知識を習得する。
習得した概念を用いて、国際社会の構造と紛争の要因を批判的に分析し、平和への課題を検討できるようになる。
・キーワード
国家、安全保障、紛争、南北問題、国際連合、平和維持活動

【科目の位置付け】
専門科目(公共政策コースコア科目、法律コース、経済・経営コース系列科目)
ディプロマ・ポリシーおよびカリキュラム・ポリシーのなかの、社会科学の基礎的な知識を身につけ、公共的な視点から社会の課題を見いだす能力を養うための科目である。
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
講義と視聴覚教材を利用する
・日程
(1) 西欧国家体系の成立
ナショナリズムと社会主義
第二次世界大戦と冷戦
ポスト冷戦と地域紛争
(2) 現代社会の諸問題--戦争と平和--
中東戦争と現代中東地域の紛争
構造的暴力--南北問題
(3) 平和への取り組み
国際連盟と国際連合
安全保障理事会とPKO
社会経済理事会と国連システム
(4)まとめと試験

【学習の方法】
・受講のあり方
レジュメを参照しながら、講義を聴く
講義に関する質問もしくは自分の意見を述べて、議論をする。
・授業時間外学習へのアドバイス
国際問題についてのニュースに関心をもつこと
ニュースの背景を調べたり、関連する文献を読んでみる。

【成績の評価】
・基準
1)国際政治における諸概念の変化と国際社会の構造を理解し、説明することができる。2)授業で修得した知識を用いて問題を分析することができる。3)他者の意見を尊重しながら、自分の意見をわかりやすく、論理的に伝えることができる。
・方法
期末試験 70%
レポート 20%
学習意欲および授業への参加の度合い(10%)

【テキスト・参考書】
テキスト:佐々木雄太『国際政治史』名古屋大学出版会、2011年
参考書:百瀬宏『国際関係学原論』岩波書店、2003年
入江昭『二十世紀の戦争と平和(増補版)』東京大学出版会、2000年

【その他】
・学生へのメッセージ
日常的に、テレビ・新聞などで報道されるニュースに関心を持っていると授業内容が身近なものとして感じられると思います。
・オフィス・アワー
金曜日 12:00~14:00、高橋研究室

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