与信管理論
 Credit Exposure Management
 担当教員:菅野健一(SUGANO Kenichi)、菅原清暁(SUGAWARA Kiyoaki)
鈴木龍介(SUZUKI Ryusuke)、奥山雅士(OKUYAMA Masashi)
コーエンズ 久美子 (KOENS Kumiko)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
一般社団法人与信管理協会による授業です。同協会の菅野健一専務理事(東証JASDAQ上場リスクモンスター(株)取締役会長、FOUNDER)、理事の鈴木龍介司法書士、試験委員菅原清暁弁護士など実務の第一線で活躍するスペシャリストによる講義で、企業活動に不可欠な「与信管理」の基本を体系的に学びます。
・到達目標
バブル経済崩壊後、日本経済は長期低迷を続け、大手企業・上場企業の倒産や経営悪化によるリストラが頻発しました。取引先の倒産や経営悪化から自社の財産を守る術である「与信管理」の重要性が企業経営では益々重要となっています。この授業では、受講生が実際の企業活動で行われる「与信管理」の基礎的な実務能力を身につけることを到達目標とします。 また、授業では、企業を多面的に分析し評価する方法を学びますので、受講者の就職活動における企業研究や企業分析に大いに役立ちます。
・キーワード
企業倒産、決算書、財務分析、商業・不動産登記、会社格付、担保・保証、債権保全・回収

【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
テキスト・配付資料にもとづき、パワーポイントの映写等も行う形で講義し、質疑応答により進めます。
・日程
(下記の他、中間試験と期末試験を予定します)
1.ガイダンス/与信管理とは?
2.取引内容、条件のチェック
3.情報収集と与信管理(定性情報分析)
4.商業登記の見方・調べ方
5.不動産登記の見方・調べ方
6.契約とは?/基本契約書
7.担保権、担保設定契約
8.債権保全/問題先管理、手形ジャンプ、回収準備
9.債権回収、倒産手続き/交渉による回収、法的債権回収、企業再生
10. 決算書の読み方①/アウトライン
11. 決算書の読み方②/財務分析
12. 与信管理ルールの設計/格付制度、与信限度額
13/14. ケース・スタディ(就職するならどの会社?)
15.テスト(ケース・スタディの発表)

【学習の方法】
・受講のあり方
講師の解説のポイントをメモすること。問題意識をもって授業にのぞみ、疑問点につき臆することなく積極的に質問することが重要です。
・授業時間外学習へのアドバイス
・予習のあり方
配付資料を良く読み込み、疑問点を整理しておいてください。
・復習のあり方
配布資料を読み返し、授業中取ったメモを整理する等で十分ですが、必要に応じて参考書を当る等、成果の補完をするとよいでしょう。

【成績の評価】
・基準
期末試験の他に毎回の授業における質疑応答、小レポートを課し、与信管理の視点からの取引条件、担保契約の内容等を理解しているか、決算書を読み、企業分析ができるかを判定します。(1)重要語句について説明できるか、(2)公表資料に基づき、会社の財務分析ができるか、(3)授業に積極的に参加しているか、(4)自分の見解を論理的に説明できるか、といった基準によって評価します。
・方法
期末試験70%、平常点(出席・質問・意見等)30%の割合で総合して評価します。

【テキスト・参考書】
与信管理協会編の『与信管理入門』(商事法務、2014年)1,700円(+税)を基本テキストとして使用し補足資料としてレジメ・その他資料を配付します。

【その他】
・学生へのメッセージ
「リスクを制する者が市場を制す!」・・・先の読めない混迷の時代です。リスク管理の巧拙が企業の浮沈に直結しています。したがって、「与信管理」に関わる実務能力は、ビジネスにおけるリスクを評価し問題点を解決するためのマネジメントの基本であり、全てのビジネスパーソンにとって必要不可欠なものです。受講生は、実務の第一線で活躍するスペシャリストによる授業を通じて「与信管理」実務を習得することにより、自信をもって社会人へとして踏み出していけると確信しています。
・オフィス・アワー
原則として火曜日10時30分~13時 コーエンズ研究室。またeメールでの連絡も受け付けます(koens@human.kj.yamagata-u.ac.jp)。

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