【授業概要】
・テーマ
グローバル化時代に「共に生きる(live together)」ための社会科の課題を、東アジア認識と在日外国人との共存・共生問題を軸に考究する。
・到達目標
国際協力や国際協調の精神など、日本人としての自覚をもち、国際社会の中で主体的に生きる資質や能力を高め、多面的・多角的な視点から教材研究や実践に取り組む社会科教員としての基礎を身につけることができる。
・キーワード
社会科授業づくり、国際理解、人権、アジア、他者認識・自己認識、歴史認識
【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
①東アジア地域との共存・共生(外なる国際化)と在日コリアンなど在日外国人との共存・共生(内なる国際化)について学習し、グローバル化時代に「共に生きる(live together)」ための社会科教育の在り方を考え、教材開発に生かしていく。②グループ活動を通して、資料の活用や他人とのコミュニケーション能力を高め、パワーポイントを使用して学習指導案を発表する活動を行う。
・日程
第1回: オリエンテーションと自己紹介、授業の概要講義。(グループを分け、発表の順番を決める。) 第2回: 日本の社会科教育内容の編成史について学習する。(以下、グループ毎の討論と発表を行う。) 第3回: 韓国や中国の社会科カリキュラムについて学習する。 第4回: 日中韓3国共通教材づくりの歴史について学習する。 第5回: 日韓両国の架け橋になった人物に関する授業実践の分析と討論 第6回: 在日コリアンの歴史と課題について学習する。 第7回: 在日外国人の推移(日本全国と山形)、その現状と課題について学習する。 第8回: 東アジア関連①の教材研究の成果発表、質疑応答と討論 第9回: 東アジア関連②の教材研究の成果発表、質疑応答と討論 第10回: 内なる国際化①の教材研究の成果発表、質疑応答と討論 第11回: 内なる国際化②の教材研究の成果発表、質疑応答と討論 第12回: 東アジア関連①の学習指導案発表(パワーポイント使用)、質疑応答と討論 第13回: 東アジア関連②の学習指導案発表(パワーポイント使用)、質疑応答と討論 第14回: 内なる国際化①の学習指導案発表(パワーポイント使用)、質疑応答と討論 第15回: 内なる国際化②の学習指導案発表(パワーポイント使用)、質疑応答と討論
【学習の方法】
・受講のあり方
①受講者自らが授業での学習内容を深めていく姿勢を持つことが望まれる。 ②扱う内容について積極的に考え、コメントをよせるなど、授業に積極的な態度で臨むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
①自分の問題意識をしっかり持ち、教材研究に励み、積極的な姿勢で模擬授業に望むこと。 ②各内容で紹介された図書を読み、インターネットや図書館を利用するなど、授業で上げられた内容を深めていくこと。
【成績の評価】
・基準
以下の評価の観点に則り、レポート及び発表内容などを中心に、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定します。基準は、①授業の学習内容を理解し、自分の課題意識をきちんともって自主的に資料を調べることができる。②グループ活動に主体的に、積極的に、意欲的に取り組むことができる。③報告やレポートの作成の際に関連資料の収集方法や発表伝達の工夫などができる。
・方法
以下の3点において、総合的に評価する。 ①授業参加20% ②教材研究のレポート30% ③学習指導案づくりとレポート 50%
【テキスト・参考書】
【テキスト】①文部科学省『中学校学習指導要領解説 社会編(新学習指導要領用)』日本文教出版社。②文部科学省『高等学校学習指導要領解説 公民編(新学習指導要領用)』教育出版社。 【参考書】①田中宏『在日外国人 新版:法の壁、心の壁』岩波新書、1995年。②三橋広夫『これならわかる韓国・朝鮮の歴史Q&A』大月書店、2002年。③石渡延男・越田稜『世界の歴史教科書-11ヵ国の比較研究』明石書店、2002年。④斉藤一晴『中国歴史教科書と東アジア歴史対話-日中韓3国共通教材づくりの現場から』花伝社、2008年。(他、授業の際に適宜指示する。)
【その他】
・学生へのメッセージ
・どのような中学校や高等学校の社会科教師になりたいのか?これを常に考えつつ、積極的な姿勢で授業に参加して下さい。
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