情報処理概論
 Introduction to Information Processing
 担当教員:立花 和宏(TACHIBANA Kazuhiro)、伊藤智博(ITO Tomohiro)
 担当教員の所属:学術研究院(担当教育課程:工学部 物質化学工学科)
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:平成23年度入学 物質化学工学科(昼間コース)  科目区分:専門基礎科目・米沢地区開講科目・○選択必修・☆教職免許(工業)選択・(※平成24年度入学学生より総合系科目指定) 
【授業概要】
・テーマ
1)IT化を支えるコンピュータやネットワークの基礎知識を学ぶ。
2)技術者として産業の現場で必要とされるIT関連知識を学ぶ。
3)化学や物質管理で必要とされるIT関連知識を学ぶ。
4)問題解決のためのIT技術の考え方を学ぶ。
・到達目標
1)情報処理の基礎的な事項について適切に説明し、論述できるようにする。
2)目的に見合ったコストとリスクで情報の蓄積と伝達を行えるようにする。
3)産業の現場での応用事例に関する知識を習得し、アプリケーションを使えるようにする。
4)現実の問題をモデル化し問題解決にコンピュータを活用できるようにする。
・キーワード
情報;データベース;物質;ゲーム;セキュリティ;ゲーム理論;プログラム;サーバー;クライアント;インターネット;暗号;証明;モデル;コンピュータ;数値解析

【科目の位置付け】
この授業は、 山形大学・ディプロマ・ポリシー に則り、 情報処理に関する基礎的運用能力を培う。 また、 工学部・ディプロマ・ポリシー に則り、 課題に対し、論理的な思考により、計画的にグループで物事を進めて解決を導く能力を身につける。 さらに 物質化学工学科の学習・教育目標(C) に則り、 必要な情報を収集・理解・活用できる能力を身につける。

【授業計画】
・授業の方法
テキストを用いて素読を行い、当日のテーマに沿って解説する。授業の効果を高めるために教科書の音読や意見発表等を求めることがある。教室に足を運ぶ価値を高めるため、その場の雰囲気や流れを重視し、学生との双方向コミニュケーションを図る。スマートフォンやWebClassを活用し、演習を含めた授業を行う。アクティブラーング志向の授業を行う。
・日程
1.情報機器の購入からリサイクルまで~ウェラブル端末に至る歴史~
2.データ通信技術からスマートグリッドまで~ライフラインとインターネット~
3.検索エンジンから特許電子出願まで~DNA配列は特許になるか?~
4.個人認証から電子決済まで~フィンテックとセキュリティ~
5.ホームページの仕組みと応用-受講成果を公開しよう-
6.化学式ワープロと分子軌道計算~量子力学もコンピュータで解こう~
7.テキストファイルを変換しよう~表計算とBASIC~
8.3D-CADを使った分子模型作成~計算結果を3Dプリンターへ~
9.演算処理と数式処理~微分方程式はコンピュータで解こう~
10.汎用非線形有限要素法によるCAE~工業の現場で使われるシミュレーション~
11.オペレーティングシステムとデータベース~計算の元になるデータの蓄積~12.サプライチェーンマネジメントと電子マニフェスト~薬品や材料の管理~
13.スマホアプリを作ってみよう~Javaとセンサ~
14.ワープロと機械翻訳~多カ国語長文ドキュメント作成~
15.受講ノートの集計と仕上げ

【学習の方法】
・受講のあり方
受講時は必ず学生証を携帯してください。 学術情報基盤センター発行のアカウントを確認してください。

座席は特に指定しません。 視力や聴力が弱い方は前の方の座席に着席してください。 そのほかの障害ついては事前に相談を受けた合理的な配慮についてのみ対応します。 グループ討論できるように相手となる学友の近くに着席してください。 授業時間中に受講エビデンスとして講義ノートの指定部分について写真を撮影し Google+ などに提出公開してもらいます。 スマートフォンやタブレットの端末を所有していない方は、代理アップロードを頼める学友の近くに着席してください。

テキスト(教科書)・受講ノート・教材を準備して授業に臨んでください。 トラブルの原因となるテキストの貸し借りは極力避けてください。 私語、講義中の入退室(遅刻・早退)など他人の受講の妨げとなる行為は慎んでください。 静粛を保つため必要に応じて出入り口を施錠します。 施錠された無断開錠は授業妨害とみなし、履修を取り消すことがあります。 急病等で止むを得ず退室するときは、手を挙げて担当教員の許可を取ってください。

板書は最低限です。リスニングで受講ノートをとってください。 撮影や学友の 署名 書き込みができるなら、ルーズリーフ、テキストの余白を受講ノートとしてかまいません。

受講ノートの写しをアップロードする際は、学籍番号、氏名、受講エビデンス以外の個人情報が映らないよう撮影してください。 教科書の余白に書き込んだ場合、著作権侵害ならないよう撮影してください。 端末を所有しない方が代理アップロードする場合、その理由を明示してください。 端末やネット環境の不具合があった場合、 当該授業を行う教室等以外の場所から アップロードすることができますが、その場合はその理由を明示してください。 受講ノートのアップロードは「本学が実施する試験等」と同等の扱いとします。 代筆、署名のなりすまし、自己の責に帰する当該授業を行う教室等以外の場所からアップロードは 不正行為として扱います。

病気、忌引きなどによる自己の責によらない欠席・遅刻・早退については早めに理由を文書により提出してください。 就職活動による欠席は自己の責として扱います。
・授業時間外学習へのアドバイス
端末室の開放時間などを利用して積極的に実践していくこと。

初回授業の授業開始前にテキスト(教科書)・受講ノート・教材を準備してください。 講義中にテキストを音読させるので読めない漢字は授業開始前に振り仮名等を書き込んでおいてください。 学内無線LANに接続設定した撮影機能付のスマホやタブレットをできるだけ準備してください。 課題に対しグループで議論を進めたり、成績評価で保証人や推薦人をお願いしたりする学友を増やしておいてください。

授業時間外を使ってできるだけ授業内容の ホームページ を作成し、提出してください。 授業時間外で生じた疑問が解決できないときは WebClass やミニッツペーパー、あるいは担当教員のオフィスアワーなどを活用してください。

WebClass の利用には学術情報基盤センター発行のアカウントが必要です。パスワードを忘れた人は授業開始前に再発行の手続きをとってください。

【成績の評価】
・基準
産業の現場で、現実の問題解決にコンピュータが活用できるようになっているか否か?を成績評価の基準の考え方とする。 但し、履修過程において不正行為が発覚した場合は、ただちに大学へその事実を報告し、成績評価の対象外とします。

出欠情報収集システム での出席率が67%以上、 WebClass での出席・課題提出が67%以上、 Google+ での課題公開が67%以上。あるいは担当教員が代替相当と認める受講エビデンスをもって単位認定(合格=60点)します。
初回時の指定のテキスト(自署の署名があり他者の署名のない指定テキスト)・教材の準備を加点対象とします。
積極的な授業への参加(発表、討論、質問、実技)を加点対象とします。
授業内容のホームページを作成し、その確認報告書(学友の署名つき)を提出した場合、加点対象とします。
・方法
山形大学学部規則に基づき 平常の成績をもって合格の基準とし、 平常の成績と報告書によって成績を審査します。

講義最終回の履修者本人による単位認定申請書(連帯保証人の署名つき)の提出で単位認定(合格=60点)します。
授業時間内の加点対象の受講エビデンスの確認で加点します。
加点対象となるホームページの作成・公開で加点します。

【テキスト・参考書】
テキスト:大石進一監修, 情報技術基礎, コロナ社, (2007).
テキスト:小林一也, 工業技術基礎, 実教出版, (2002).※技術者倫理、工業概論の共通テキスト
テキスト:イラスト図解 工場のしくみ,松林光男、渡辺弘, 日本実業出版社, (2004).※品質管理、技術者倫理、無機工業化学の共通テキスト
参考書:西之園晴夫、杉森良光、重森治、野田宏英, わかりやすい情報技術基礎, コロナ社, (2007).
参考書:寺沢幹雄, 情報技術の基礎知識, 昭晃堂 (2006).
参考書:山形大学基盤教育院, 成せばなる, 山形大学出版会, (2010).
参考書:川合慧, 情報, 東京大学出版会, (2006).
参考書:神崎洋治、西井美鷹, 体系的に学ぶ携帯電話のしくみ, 日経BPソフトプレス, (2006).
参考書:神崎洋治、西井美鷹, 体系的に学び直すデジタルカメラのしくみ, 日経BPソフトプレス, (2004).
参考書:神崎洋治、西井美鷹, 体系的に学びなおすDVDのしくみ, 日経BPソフトプレス, (2003).
参考書:河村正行, よくわかる地上デジタル放送, 電波新聞社, (2007).
参考書:平木恭一, 最新クレジット/ローン業界の動向とカラクリがよ~くわかる本, 秀和システム, (2008).
参考書:岩田昭男, 図解 電子マネー業界ハンドブック, 東洋経済新報社, (2008).
参考書:物質化学工学科資料集(プログラミング、数値計算)
参考書:Seymour Lipschutz、成嶋弘、離散数学―コンピュータサイエンスの基礎数学、オーム社
参考書:大篠 廣、計算機概論、オーム社
参考書:村井純、インターネット・インターネットⅡ、岩波新書
参考書:野崎昭弘、二進法、共立出版
参考書:前原昭二、記号論理読本、日本評論社
参考書:清水武治、「ゲーム理論」の基本がよくわかる本、PHP文庫
参考書:図説雑学ゲーム理論,渡辺隆裕, ナツメ社, (2004).
参考書:青木淳夫、山田祥寛、プログラムを作ろう!パソコン教科書 Microsoft Visual Web Developer 2005 Express Edition 入門、日経BPソフトプレス
参考書:宮地力、大橋真也、ますます出来るMathematicaビギナー版、シーエーテー
参考書:よくわかる知的財産,藤川義人, 日本実業出版社, (2002).
参考書:技術者による実践的工学倫理第2版,中村収三, 化学同人, (2006).
参考書:産業財産権標準テキスト特許編第7版, 発明協会, (2010).
参考書:デジタル時代の著作権基礎講座,(社)コンピュータソフトウェア著作権協会, (1999).
参考書:Gaussianプログラムで学ぶ情報化学・計算化学実験,堀憲次,山本豪紀,丸善株式会社
参考書:Gaussianプログラムによる量子化学計算マニュアル,堀憲次(監修),丸善株式会社

【その他】
・学生へのメッセージ
演習に学術情報基盤センター発行のアカウントを使うので各自確認しておくこと。諸連絡には下記のWebClassを使うので活用のこと(演習に学術情報基盤センター発行のアカウントが必要)。
→https://ecsylms1.kj.yamagata-u.ac.jp/webclass/login.php
講義期間中提示された課題には、積極的に参加して取り組めるよう留意すること。履修者減少に伴い開講途中で再グループ編成する場合もあります。
・オフィス・アワー
立花和宏:3号館3-3308、伊藤智博:3号館3-3301

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