化学概論
 General Chemistry
 担当教員:伊藤和明(ITO Kazuaki)
 担当教員の所属:理工学研究科
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:電気電子工学科  科目区分:専門基礎科目・選択 
【授業概要】
・テーマ
多種多様な物質が科学や技術を支えているが,その基礎となっている学問を化学概論として学ぶ。本講義では,主として我々の生活・環境と関わる化学について解説する。
20世紀における科学・技術の進歩はめざましく、我々の生活を豊かにしてくれた。しかし、その一方で我々を取り巻く自然環境には深刻な影響が出ている。本講義では我々の生活を豊かにしてくれている物質に関する基本的な知識を身に付け、21世紀の大きな課題に対応する技術者として必要な基礎知識習得を目的としている。
・到達目標
我々をとりまく様々な化学物質の構造を書くことが出来る。化学物質の機能とその製造法を学び自ら説明することが出来る。同時に化学物質がどのように我々の生活と関わっているか学び、それらを自分で記述し説明することが出来る。また、これら物質を産みだし、使用する生活活動が我々を取り巻く自然環境にどのような影響を与えているのかを学び、理解した内容を説明することが出来る。
・キーワード
現代化学の基礎、我々の生活と化学の関わりについて学ぶ。

【科目の位置付け】
この授業は、電気電子工学科の教育プログラムにおいて学習・教育目標のA(基礎学力)およびD(技術者倫理と複眼的思考能力)に該当する。

【授業計画】
・授業の方法
授業を中心に行い、適宜プリントを配布して講義を進める。区切りのよいところで10分間程度の小テストを行って認識を深めさせる。
・日程
第1~3週 化学とは:原子の構造、電子配置、周期表、炭素の化学、結合と分子、イオン、電気陰性度、分極、化合物
第3~6週 生活の物質と化学:生活の中の無機化学(ガラス、セメント、陶磁器、セラミックス、金属)有機化合物(表示方法、炭化水素、アルコール、カルボン酸、官能基、洗剤、コロイド、染料、香料、貴金属、電池、)など
第7週 燃料電池、太陽電池、半導体、絶縁材料など
第8週 中間試験とまとめ
第9‐10周 高分子化合物、環境ホルモン、シックハウスなど
第11-12 生命と物質:タンパク質、核酸、
第13週 ビタミン、ホルモンなど
第14週 環境の化学(二酸化硫黄、窒素酸化物、フロン、二酸化炭素、廃プラスチック)とエネルギーの化学(石油、石炭、原子力、バイオマス、再生可能エネルギーについて)
第15週 期末試験とまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
私語、携帯電話の使用など他の受講生の迷惑となる行為は厳禁です。退室を求めます。
・授業時間外学習へのアドバイス
高校で学んだ化学を土台にして話を進めていきます。できれば講義前に高校の化学の教科書に目を通してください
理解できないことがあれば、その講義時間あるいは次週の講義時間の終りに質問書(書式自由)を出してください

【成績の評価】
・基準
レポート:10点、中間試験45点、期末試験:45点
計100点で評価する。ただし、授業への出席日数が2/3に満たない場合は学習時間を満たさないため単位を認めません。
・方法
レポート(1回):10点、 中間試験:45点 期末試験45点、計:100点
基礎的な内容についてほぼ理解出来ている:60~69点
基礎的な内容について理解出来ている:70~79点
基礎および応用を含めて良く理解し、応用する事が出来る:80点~89点
基礎および応用までの理解が極めて優秀で解析、応用する事が出来る:90点以上

【テキスト・参考書】
大場好弘著、「身のまわりの化学」、化学同人、2415円
渡辺 啓著、日常の化学、サイエンス社、1600円
多賀光彦、片岡正光、野田四郎、生活と環境を考える化学、三共出版、2100円
磯 直道、奥谷忠雄、滝沢靖臣、物質とは何か、東京教学社、1800円

【その他】
・学生へのメッセージ
化学は環境、エネルギー、電子部品素材など幅広く現代社会に結びついている大切な学問分野です この授業を履修する事であなた方の基礎力が幅広くなり優れた技術者になられることを期待いたします
・オフィス・アワー
授業後に質問を受け付けます。オフィスアワーは授業終了後の16時~17時。ただし質問があれば電話あるいはメールにて連絡後に来室してください。

50000700-2016-05-53005