特別講義(集積回路設計の基礎)
 basics of integrated circuit design
 担当教員:益子 耕一郎(MASHIKO Kouichiro),三橋 隆(MITSUHASHI Takashi)
 担当教員の所属:工学部非常勤講師
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:電気電子工学科,情報科学科,応用生命システム工学科  科目区分:専門基礎科目・選択 
【授業概要】
・テーマ
ディジタル家電、情報家電、携帯システムを扱う組込みシステムは、多くの日本企業で開発されており、その事業展開に必要な技術・知識を、集積回路設計という観点から、企業の一線で活躍している(活躍経験がある)方々にご教示頂く。
作りたい電子・情報システムの全機能が十数ミリ角のLSI(大規模集積回路)で実現できる時代を迎えている。この講義はシステムLSIとは何かという内容から始まって、LSIの設計フロー、マイクロプロセッサ、メモリ、インターフェイスなどの基本構成、ハードウエア設計の基礎などを学ぶものである。
・到達目標
理解目標:1.システムLSIとは何かを理解する。2.LSIの設計フローが分かる。3.LSIの構成要素(マイクロプロセッサなど)の知識を持つ。4.機能論理設計、論理検証、レイアウト設計について理解する。5.タイミング検証、低電力設計の重要性を理解する。
・キーワード
システムLSI、マイクロプロセッサ、論理設計、設計検証、低電力回路設計、テスト容易化

【科目の位置付け】
社会に出て通用する実践的な設計技術を体系的に学ぶものである。

【授業計画】
・授業の方法
配布テキストに基づいた講義を行う。講義は数回にわたる集中講義の形式で行う。開講時期は夏休み期間の最初の1-2週目を想定している(掲示で通知する)。
・日程
講義内容は以下のように予定しているが、順序は変更することがある。
1.システムLSIとは 2.システムLSI設計フロー 3.LSI構成要素
4.機能論理設計 5.機能・論理検証 6.レイアウト設計
7.タイミング検証 8.低消費電力設計 9.テスト容易化設計 10.先端フィジカル設計

【学習の方法】
・受講のあり方
内容が豊富なので、すべてを理解することは容易ではない。枝葉にこだわらず、何が重要なのか、どのようなことを考えれば実用システムが実現できるのかを流れとして理解すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストに目を通しておく。
テキストを元に講義内容を再確認し、全体の流れをつかむ。レポートなどの課題が与えられるので、しっかり復習した上で必要情報を調査し、的確に解答できるようにすること。

【成績の評価】
・基準
講義への出席率が60%以上で、講師が課すレポートやミニテストが最低基準を上回っていること。レポートやミニテストの合計で60点、出席点で最大40点(出席率60%以上をクリアした場合に付与、出席率60%未満は不合格となる)、計100点満点で、60点以上が合格となる。
・方法
講師により異なるが、レポートやミニテストなど。講師の話を聞いて理解することが目的の講義であるので、講義への出席点も考慮する。

【テキスト・参考書】
テキスト:この講義は(株)半導体理工学研究センター(STARC)が制作したテキストに基づいて実施される。テキストは6~7月に事前配布するので掲示を良く見ること。
参考書:テキストを参照のこと。

【その他】
・学生へのメッセージ
このような授業は積極的に履修して、世界的な技術分野の潮流を肌で感じてみよう。
電子情報系3学科の3年生、4年生(3年次未履修の学生)が受講できる。正規の受付期間内に履修届けが出されている学生で所定のテキストを受け取った学生のみ受講可能である。
・オフィス・アワー
非常勤講師のため、オフィスアワーは設定されない。

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