現代の電子機器を支える主要材料である半導体の基礎物性と，半導体を用いたデバイスの基礎を学ぶ．半導体デバイス内で何が起きているかをキャリヤの動きとししてイメージできる能力を養いIC・LSIを学ぶための基礎知識を習得する．

・密度差によるキャリヤの拡散と空間電荷の発生を説明できる．
・pn接合の電流電圧特性をpn接合のエネルギーバンド図を用いて説明できる．
・金属・半導体接触の電流電圧特性をエネルギーバンド図を用いて説明できる．
・バイポーラトランジスタ・電界効果トランジスタ内のキャリヤの動きを説明できる．

拡散方程式，pn接合，拡散電位，空乏層容量，逆降伏電圧，金属と半導体の接触，ダイオード，バイポーラトランジスタ，電流増幅率，等価回路，電界効果トランジスタ(MOSFET)

電子物性I・II，電子物性演習，量子物理を基礎とし，集積回路の基礎となる講義である．

講義では具体的なイメージが掴めるように例を多くし、基礎が身に付くように、適宜レポートを課す．

以下の内容について講義する予定であるが，進度によって若干調整する場合がある．
・半導体とその種類 ・原子構造と固体のエネルギー帯 ・半導体のキャリヤ密度
・半導体の電気伝導 ・pn接合 ・金属と半導体の接触 ・接合トランジスタの動作
・トランジスタの等価回路とパラメータ ・トランジスタ各論

私語・飲食・喫煙等，他の受講生の迷惑となる行為を行った場合は、受講を遠慮していただき、欠席扱いとする．不明な点等は講義時間内外に積極
的に質問することを望む．

予習をしないで講義に出席して内容がわからないのはごくごくあたりまえのことである．講義の前に必ず予習を行い，わからないところを整理して
おくこと．
１．講義の内容に疑問を持ち，不明な点は次回の講義の時に質問する。
２．講義終了時に課題（演習）が出た場合は、翌週その解答を提出する。

A.毎回の課題または宿題(全部で合計28点)
B.中間試験(30点)
C.期末試験(42点)
A, B, C合計で100点である．

合計得点60点以上の学生に対して本講義の単位を認定する．ただし、期末試験までの講義に8回以上出席した学生に対してのみ期末試験の採点を行う
．全講義回数は15回であるため，期末試験を除いた14回のうち7回を欠席すると，期末試験が採点されない形になる．期末試験の得点が0点の場合，
合計得点の最大値は58点であるため，単位は認定されないことに注意されたい．

テキスト： 石田哲郎・清水東 著 「改訂 半導体素子」 コロナ社 必ず購入してください．
参考書：
古川静二郎 著「半導体デバイス」 コロナ社
坂本康正 著 「基礎から学ぶ電子回路」 共立出版
藤井信生 著 「アナログ電子回路－集積回路化時代の－」 昭晃堂

教科書のほかに随時プリント等を配布する予定．

工学部8号館 8-111号室にいます．オフィスアワーは初回の講義の際に伝えます．