データベース論(情報)
 Database Systems
 担当教員:加藤 正治(KATO Masaharu)
 担当教員の所属:理工学研究科
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:情報科学科  科目区分:専門科目・選択必修 
【授業概要】
・テーマ
実世界に存在する膨大な情報は,そのままでは有効に活用することができない.収集したこれらのデータを管理して,効率的に共有し利用を図ることが必要である.これを実現するのがデータベースシステムで,情報化社会の基盤をなす重要な技術である.本講義ではデータベースに関する基本的な概念を理解し,データベースの基本的な機能であるデータの記述, データのアクセス,データの管理などについて学習し,データベースに対する理解を深める.
データモデルやデータベースの仕組みを理解することにより,技術者としての素養を高める.同時に,データや情報を体系的に取り扱うための考え方を習得する.
・到達目標
1)データベースの概念を知っている.(学習教育目標(C)-1-(5))
2)関係データベースに関する基本的な仕組みを理解している.(学習教育目標(C)-1-(15))
3)整合性制約について理解している.
4)リレーショナル代数を理解し,基本的なSQLの記述ができる.
・キーワード
データベース,データモデル,リレーショナル・データベース,正規形,SQL,DBMS

【科目の位置付け】
学習・教育目標:学生便覧参照
本授業の基礎となる科目:データ構造とアルゴリズム

【授業計画】
・授業の方法
講義形式で授業を行う.授業では,適宜ミニットペーパーや演習,小テストを行い,受講者の理解を確認しながら進める.
・日程
第1週 データベースシステムの概要
第2週 アーキテクチャ,データベース管理システム,Webデータベース
第3週 リレーショナルデータベース
第4週 整合性制約
第5週 リレーショナル代数(1)
第6週 リレーショナル代数(2)
第7週 中間試験と解説
第8週 リレーショナルモデルによる設計
第9週 正規化理論(1)
第10週 正規化理論(2)
第11週 ERモデルによる設計
第12週 データ操作言語SQL(1)
第13週 データ操作言語SQL(2)
第14週 データベースシステムの展開
第15週 期末試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
スライドや黒板の内容を書き写す作業だけでなく,用語や概念の理解に努める.演習や小テストを通じて,理解を深める.授業中の私語など他の受講生の迷惑となる場合は退席してもらう.
・授業時間外学習へのアドバイス
教科書を予め読んでおくこと.
授業で取ったノートを読み返し,理解できていない部分がないか確認する.

【成績の評価】
・基準
データベースの概念を知っていること、関係データベースに関する基本的な仕組みを理解していること、整合性制約について理解していること、リレーショナル代数を理解し,基本的なSQLの記述ができることを合格の基準とする.
・方法
中間試験40点,期末試験40点,小テスト20点で合計100点.中間試験と期末試験を受けており,総合点100点中60点以上を取った者を合格とする.2/3以上の出席が必要である.

【テキスト・参考書】
速水治夫:リレーショナルデータベースの実践的基礎,コロナ社 2008年.(2500円+税)

【その他】
・学生へのメッセージ
データベースの理解に努めるとともに,データや情報を体系的に扱うための知恵を学んでください.なお,受講者の理解度などに応じて講義内容を修正する場合がある.
授業では実務で関わる可能性の高いリレーショナル型データベースを中心に講義を進める.

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