バイオ資源と生体材料
 Bioorganic Resources and Materials
 担当教員:佐藤 力哉(SATO Rikiya),多賀谷 英幸(TAGAYA Hideyuki)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)バイオ化学工学分野
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:システム創成工学科  科目区分:選択必修 
【授業概要】
・テーマ
バイオ資源および生体材料(バイオマテリアル)は、人間生活に欠かせない物質である。近年、バイオ化学工業は、省資源、省エネルギ-、環境問題などの多くの問題とかかわりあいながら、より効率的なプロセスへと発展、変貌を遂げつつある。本講義ではバイオ資源やバイオマテリアルの特徴を理解し、その有効活用の有する経済的、社会的な意義を踏まえ、さらに環境問題と関連付けながら、バイオ化学工学の意義をもとらえようとするものである。
講義では、重要な有機資源として私達の生活を支えているバイオマス資源および生体材料(バイオマテリアル)の種類と特徴、そしてその役割を理解することをねらいとする。
・到達目標
バイオマス資源の現状とその役割および生体材料の特徴と機能を理解することをねらいとし、次の(a)から(d)を到達目標とする。
(a)バイオマテリアルの現状と特徴、工学への役割を理解できる
(b)バイオマテリアルの医学への役割を理解できる
(c)バイオマス資源の種類とその特徴を理解できる
(d)バイオマス資源の変換と生活製品とのかかわりを理解できる
(e)資源利用と環境問題との関連およびクリアーすべき課題を理解できる
・キーワード
バイオマテリアル;バイオメディカルポリマー;ポリマーゲル;ドラッグデリバリー;バイオマス資源;バイオガソリン;バイオディーゼル

【科目の位置付け】
・基礎となる科目:有機化学、生化学
・基礎とする科目:有機機能材料

【授業計画】
・授業の方法
90分の講義時間で講義とそのまとめの小演習を行う。小演習は、小テストとして講義のまとめに関する課題に回答してもらう。次回の講義の内容によっては、レポート課題を課す。
・日程
以下の各項目について1から3回の講義を行う。
1 バイオマテリアルの種類と現状
2 生体の構成成分とバイオマテリアル
3 バイオメディカルポリマーの構造と合成
4 血液適合性ポリマーマテリアル
5 医用膜マテリアル
6 医用ポリマーゲル
7 ドラッグデリバリーシステム用マテリアル
8 バイオ資源の種類と特徴
9 バイオ資源の燃料への変換反応
10 バイオ資源の材料への変換反応
11 バイオ資源と環境問題

【学習の方法】
・受講のあり方
私語は厳禁とし、そのほか、他の受講生の迷惑となる行為を行った場合は、退室していただき、欠席扱いとする。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義内容によってはレポート課題を課すので、指定期日までにレポートを提出し、予習にすると共に、次回の講義時にそのレポートを受けとり受講の参考とする。
重要な項目の終了後に、小演習でそれらのまとめを行うので、講義の復習を行っておく。

【成績の評価】
・基準
予習のレポート、まとめの小テストおよびまとめのテストの結果を総合する。この講義の合格ラインは60点とする。
80点以上 :バイオ資源やバイオマテリアルの種類・起源・変換方法・特徴を有機化学反応の面からも理解している。
70?79点:バイオ資源やバイオマテリアルの種類とそれらの起源・変換方法および特徴を理解・把握している。
60?69点:バイオ資源やバイオマテリアルの種類とそれらの起源・変換方法について理解している。
・方法
講義内容によってはレポート課題を課すので、指定期日までに提出する。
各講義の最後に、授業のまとめに関する課題を課すので、記入して提出する。

【テキスト・参考書】
なし
中林宣男、バイオマテリアル、コロナ社、2,900円
有機資源化学、朝倉書店、2,940円
横山孝男ら、環境資源と工学、朝倉書店、3,090円
吉田高年ら、有機工業化学概論、培風館、2,600円

【その他】
・学生へのメッセージ
化石資源の賦存量は有限である。バイオ資源やバイオマテリアルの現状と特徴の理解を通し、有機炭素資源の有効利用や環境問題についても考える機会としてもらいたい。
講義は、授業時間内における主題の理解に力点をおき、重要語意についてはレポ-トによる予習を課す。また授業時間終了時にまとめを行い、区切りごとに小テストを行う。
・オフィス・アワー
佐藤:毎週金曜日16:00~17:00、相談受付場所:工学部9号館400-3号室
多賀谷:毎週金曜日16:00~17:00、相談受付場所:工学部3号館3-2305号室。

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