無機化学基礎
 Fundamentals of Inorganic Chemistry
 担当教員:神戸士郎 (KAMBE Shiro)
立花和宏 (TACHIBANA Kazuhiro)
 担当教員の所属:学術研究院(担当教育課程:工学部 物質化学工学科)
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:物質化学工学科  科目区分:専門基礎科目・選択必修 
【授業概要】
・テーマ
2年次から開講される専門科目への導入であり,無機化学の基礎を解説する。
専門科目の講義がスムースに受講できるように,化学の基礎を身につけることをねらいとする。
・到達目標
無機化学が関係する専門科目の概要を説明でき、履修選択の判断ができるようになる。
有効数字を適切に扱い、化合物を正しく命名し、化学反応式を立てられるようになる。
無機化学に関する基礎的な知識を使いこなせるようになる。
・キーワード
無機化学;工業化学;自然科学;工学;物理量;有効数字;質量;体積;天秤;ガラス器具;物質量;濃度;物理量;有効数字;質量;体積;時間;物質量;濃度;化学式;命名法;価数;酸化数;化学結合;毒物;劇物;危険物;高圧ガス;安全工学

【科目の位置付け】
この授業は、 山形大学 の ディプロマ・ポリシー に則り、知識の基礎的運用能力を持ち、現代社会に適応するためにそれらを向上させようとする態度を培う。また、 工学部 の ディプロマ・ポリシー に則り、工学の基礎知識を身につけ、それらを応用する能力を培う。さらに物質化学工学科の学習・教育目標「(B) 工学基礎および専門知識の習得と継続的学習」に主に対応する。

【授業計画】
・授業の方法
テキスト(教科書)を活用して、当日のテーマに沿って解説します。 授業の効果を高めるためにテキストの音読や意見発表等を求めます。 教室に足を運ぶ価値を高めるため、その場の雰囲気や流れを重視し、学生との双方向コミニュケーションを図ります。 スマートフォンやWebClassを活用し、演習を含めます。 アクティブラーング志向の授業を行います。
・日程
1. 無機化学を学ぶにあたって-高等学校学習指導要領からの開放-
2. 有効数字—あなたは何歳ですか?有効数字1桁で答えて下さい—
3. 濃度の表し方と慣例的な単位—1メートル、1キログラム、1秒をイメージできますか?ー
4. 酸化数−電気的中性の原理も忘れずに—
5. 無機化合物の命名法—決まりはあるけど−
6. 化学反応式の立て方−解は連立方程式で−
7. 水の性質を考える−あなたはこの水の中身をどうして調べますかー
8. 無機化合物の分類-毒物・劇物、危険物、高圧ガス-
9. 元素の周期表-単体、典型元素を含む化合物、錯体-
10. 状態で化学する-高圧化学、溶液化学、固体化学-
11. エネルギーと物質のかかわり-熱力学、電気化学、光化学、量子化学-
12. 物質から情報を取り出す-分析化学、機器分析、物性化学-
13. ものづくりの化学-資源から環境まで-工業化学、化学工学、環境化学-
14. 化学実験を安全に行うために-化学実験、安全工学-
15. 総まとめと小論文の作成

【学習の方法】
・受講のあり方
受講時は必ず学生証を携帯してください。 学術情報基盤センター発行のアカウントを確認してください。

(神戸)
 1〜6回を担当します。グループ分けを行います(◎リーダー、○書記を決める)。各グループでテキストを分担して読み込み、最後に発表を行ないます(5〜10分)。座席は、グループ毎に着席して下さい。
 受講エビデンスとして、グループ毎にまとめた発表シート(A4のレポート用紙)を毎回提出して下さい。発表シートには、グループの出席者と欠席者の学籍番号、氏名、発表内容(担当部分の解答を含む)を明示して下さい。

(立花)
 7~15回を担当します。授業時間中に受講エビデンスとして講義ノートの指定部分について写真を撮影し Google+ などに提出公開してもらいます。 スマートフォンやタブレット、パソコンの端末を所有していない方は、代理アップロードを頼める学友の近くに着席してください。
 テキスト(教科書)・受講ノート・教材を準備して授業に臨んでください。 トラブルの原因となるテキストの貸し借りは極力避けてください。 私語、講義中の入退室(遅刻・早退)など他人の受講の妨げとなる行為は慎んでください。 静粛を保つため必要に応じて出入り口を施錠します。 施錠された無断開錠は授業妨害とみなし、履修を取り消すことがあります。 急病等で止むを得ず退室するときは、手を挙げて担当教員の許可を取ってください。
 板書は最低限です。リスニングで受講ノートをとってください。 撮影や学友の 署名 書き込みができるなら、ルーズリーフ、テキストの余白を受講ノートとしてかまいません。
 受講ノートの写しをアップロードする際は、学籍番号、氏名、受講エビデンス以外の個人情報が映らないよう撮影してください。 教科書の余白に書き込んだ場合、著作権侵害にならないよう撮影してください。 端末を所有しない方が代理アップロードする場合、その理由を明示してください。 端末やネット環境の不具合があった場合、 当該授業を行う教室等以外の場所から アップロードすることができますが、その場合はその理由を明示してください。 受講ノートのアップロードは「本学が実施する試験等」と同等の扱いとします。 代筆、署名のなりすまし、自己の責に帰する当該授業を行う教室等以外の場所からアップロードは 不正行為として扱います。

(神戸、立花)
病気、忌引きなどによる自己の責によらない欠席・遅刻・早退については早めに理由を文書により提出してください。 就職活動による欠席は自己の責として扱います。
・授業時間外学習へのアドバイス
 初回授業の授業開始前にテキスト(教科書)・受講ノート・教材を準備してください。
(立花)
講義中にテキストを音読させるので読めない漢字は授業開始前に振り仮名等を書き込んでおいてください。課題に対しグループで議論を進めたり、成績評価で保証人や推薦人をお願いしたりする学友を増やしておいてください。
 学内無線LANに接続設定した撮影機能付のスマホやタブレット、PCをできるだけ準備してください。
 授業時間外で生じた疑問が解決できないときは WebClass やミニッツペーパー、あるいは担当教員のオフィスアワーなどを活用してください。
 WebClass の利用には学術情報基盤センター発行のアカウントが必要です。パスワードを忘れた人は授業開始前に再発行の手続きをとってください。
 WebClass の利用には学術情報基盤センター発行のアカウントが必要です。パスワードを忘れた人は授業開始前に再発行の手続きをとってください。

【成績の評価】
・基準
 無機化学にかかわる基礎が2年次以降に開講される専門科目にどのように発展してゆくかを理解していることを合格の基準とします。またその際、有効数字や化学式などのリテラシーが身についていることも併せて合格の基準とします。 但し、履修過程において不正行為が発覚した場合は、ただちに大学へその事実を報告し、成績評価の対象外とします。初回時までに指定のテキストを準備して下さい

 出欠情報収集システム での出席率が67%以上、発表シートでの出席率67%以上(神戸)、 WebClass での出席・課題提出が67%以上(立花)、 Google+ での課題公開が67%以上(立花)。あるいは担当教員が代替相当と認める受講エビデンスをもって単位認定(60点)します。
 積極的な授業への参加(発表、討論、質問、実技)を加点対象とします。
・方法
 山形大学学部規則に基づき 平常の成績をもって合格の基準とし、 平常の成績、発表と報告書、小論文によって成績を審査します。
 講義最終回の履修者本人による単位認定申請書(連帯保証人の署名つき)の提出で単位認定(合格=60点)します。
 授業時間内の加点対象の受講エビデンスの確認で加点します。
 加点対象となる報告書、論文の提出で加点します。

【テキスト・参考書】
テキスト
理工学系基礎レクチャー 無機化学、化学同人(2007).
小林一也,山下省蔵,ほか,工業技術基礎,実教出版(2015).

参考書
山形大学米沢地区安全衛生委員会,安全マニュアル,山形大学(2015).

【その他】
・学生へのメッセージ
専門科目の講義についていけるよう、1年次に化学の基礎を確かなものにしておきましょう。
・オフィス・アワー
神戸士郎:9号館300-5室
立花和宏:3号館3-3308室

51000073-2016-05-55006