化学工学基礎
 Chemical Engineering Fundamentals
 担当教員:門叶 秀樹(TOKANAI Hideki)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)物質化学工学分野
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:物質化学工学科  科目区分:専門基礎科目・選択必修 
【授業概要】
・テーマ
「化学工学とはなにか~」ということを一言で言えば,試験管の中でできた化学の成果を,大きな化学プラントで実現するための工学的手法を体系化したものである。化学,物理,物理化学などを基礎として,さらに機械工学などの成果をシステム化して創り上げられた工学的体系である。現在、化学工学を学んだエンジニアの活躍する場はますます広がっている。具体例を上げれば,ナノテクノロジー,地球環境問題,新エネルギー,バイオマスなどの分野で様々な成果が生み出されている。
本講義では大学初年生を対象として化学工学(Chemical Engineering)とはどのような学問であるかを易しく解説し、さらに今後化学工学関連科目を学ぶ上で基礎となる内容を取り扱う。
化学工業における生産プロセスの合理的設計を目指して体系化されたのが「化学工学」である。本講義では、先ず、化学工学とは何か、そして化学工業における化学工学の役割について講ずる。プロセス開発の分野で使用される国際単位系や次元そして単位の換算について触れると共に、化学工業生産プロセスを合理的に設計するために必要となる、化学量論について説明する。
・到達目標
 化学工学の入門としてその基本概念と歴史を理解し、専門課程の講義で化学工学的な現象の理解や解析手法を学ぶための基礎の習得を目的とする。
・キーワード
化学工学、単位操作、物質収支、エネルギー収支、化学反応、化学量論、化学プロセス

【科目の位置付け】
この講義は,物質化学工学科の学習・教育目標「(B)専門知識の習得と継続的学習」に主に対応する。

【授業計画】
・授業の方法
講義はテキストを利用しながら進める。講義時間内において簡単な演習を実施することもある。
・日程
授業計画
第1回:化学工学とは(事例紹介)
第2回:数値計算法の基礎(1)
第3回:数値計算法の基礎(2)
第4回:数値計算法の基礎(3)
第5回:単位と次元(1)SI単位系,単位換算
第6回:単位と次元(2)単位換算
第7回:単位と次元(3)次元解析
第8回:プロセス変数(1)質量・体積・密度
第9回:プロセス変数(2)化学組成
第10回:プロセス変数(3)圧力,温度
第11回:気体の状態方程式(1)理想気体と実在気体
第12回:気体の状態方程式(2)相図と臨界点
第13回:気体の状態方程式(3)実在気体の状態方程式
第14回:気体の状態方程式(4)実在気体の状態方程式(つづき)
第15回:試験および解説

【学習の方法】
・受講のあり方
○教科書は必ず講義に持参すること。
○他の受講生に迷惑をかける行為は厳に慎むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
しっかりと課題を通して復習すること。

【成績の評価】
・基準
提出してもらったレポートと期末試験の結果を総合して成績を評価する。
・方法
レポート:30点満点,定期試験:70点満点で合計 100 点とし,60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
須藤雅夫 編著 「基礎 化学工学」(共立出版)

【その他】
・学生へのメッセージ
毎回計算をすることになると思いますので,電卓は忘れずに持参すること。
・オフィス・アワー
水曜日16:00-17:00

50105500-2016-05-55013