微積分解法
 Differential and Integral Calculus
 担当教員:佐藤圓治(SATO Enji)
 担当教員の所属:工学部非常勤講師
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:応用生命システム工学科,情報科学科,電気電子工学科  科目区分:専門基礎科目・選択必修 
【授業概要】
・テーマ
1変数関数の微分法・積分法とその応用について学ぶ。
・到達目標
関数と数列の極限,級数の収束・発散について説明と計算ができる。初等関数(代数関数,三角関数,指数関数,対数関数,双曲線関数)について,合成関数,逆関数の微分法の説明と計算ができる。関数のグラフへの応用および関数のテーラー展開について,説明と計算ができる。置換積分法・部分積分法について,説明ができ,これを用いた積分とその応用の計算ができる。
・キーワード
関数,数列,極限,級数,連続関数,初等関数,微分法,平均値の定理,不定積分,定積分,置換積分法,部分積分法,広義積分

【科目の位置付け】
工業数学の基礎となる科目 ・高校の数学 III からの発展である。
この科目は,応用生命システム工学科,情報科学科,電気電子工学科では,学習・教育目標の(A)に該当する。

【授業計画】
・授業の方法
テキストを中心とした講義形式の授業を毎回資料(授業概要と演習問題)を配付して行う。
90分授業のうち,60分~70分の講義で,基本概念と定理・公式の持つ意味の解説とその基本例題の解法の説明に力点を置く。残りの30分~20分は,基本問題の演習を行い,その都度(原則として)提出して貰う。
・日程
以下の項目について解説し,問題演習を行う。
1,2 数列と極限: 実数の性質,数列の極限,数列の収束と発散,級数
3 微分法: 関数の極限,連続関数の性質,微分と導関数
4 微分の基本性質: 合成関数と逆関数の微分法
5 初等関数の微分法: 無理関数,指数関数,対数関数,三角関数,逆三角関数
6,7 微分法の応用: 接線の方程式,平均値の定理,ロピタルの定理,関数の増減,高次の微分とテーラー展開
8 第1回試験とまとめ
9,10 積分法: 不定積分と原始関数,原始関数と定積分,定積分の基本性質,置換積分法と部分積分法
11 初等関数の積分法: 有理関数(分数関数)の積分,無理関数の積分,三角関数の積分
12 ,13, 14 積分法の応用: リーマン和(区分求積法),広義積分と無限積分,(面積と体積)
15 第2回試験とまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
授業に必要なものは,テキストとノートである。高校で既に履修したことも含まれている場合もあるが,大学レベルに深く掘り下げるので,油断しないでついてきて欲しい。
・授業時間外学習へのアドバイス
毎回予習のポイントを述べるので,それを参考に指定されたテキストで,次回の定理と例題をみておく等の予習をしてほしい。問題演習の結果のレポートは,提出した都度チェックし,次の講義時に返却するので,それらを参考に復習して欲しい。配布された講義資料と返却されたレポートは,ファイルしておくと,自分だけの大切な資料になる。

【成績の評価】
・基準
科目の達成目標に記載した項目について,正しく理解していることを合格の基準とする。
・方法
演習10点,レポート20点,中間試験30点,期末試 験
40点の総合点100点で評価する。2回の試験を必ず受 け,60点以上 を合
格とする。病気・事故などのやむを得ない事情がない限り,追試験や再 試験は
行わない。無断で試験を受けなかった場合 は,評価の対象とならない 場合があ
るので十分に注意すること。

【テキスト・参考書】
テキスト: 水田義弘著「大学で学ぶやさしい微分積分」サイエンス社,1,680円。
参考書: 水田義弘著「詳解演習 微分積分」サイエンス社,2,200円。

【その他】
・学生へのメッセージ
自ら学問をするという心構えをもってもらいたい。数学は積み重ねの学問であることを認識し、毎日こつこつと勉強して欲しい。既知であっても怠けると,新しい観点を見過ごしたり,計算力が落ちたり,すぐについていけなくなる事が多いので,注意して欲しい。
なお,微積分解法は習熟度別クラス編成とするので,クラス決定までは教科書の購入は控えること。
・オフィス・アワー
授業時に知らせる。

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