フィールドプロジェクトF(フード&アート)
 Field Project (Food & Art)
 担当教員:小酒井 貴晴(KOZAKAI Takaharu),小林 俊介(KOBAYASI Syunsuke)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科食環境デザインコース
 開講学年:3年  開講学期:通年  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
地域資源を活かした地域社会のあり方や都市部とのかかわり合いを、実践実習を通して理解する。例えば、地域食材を有効活用した食品開発や食空間の創造を通して、地域の活性化を目指した第6次産業の促進を目指す実体験を実践する。具体的には、地域食材が有する食品機能性の解明やその料理メニュー作成に主眼を置くのではなく、モダンデザインの源流である「機能的なモノは美しい」を合い言葉に、優れた健康機能性を有する機能性因子を含む地域食材を、いかに調理して、いかに盛りつけて、どのような環境で食するかを考える。その結果として、ヒトとヒトがつながる食空間の創造し、地域活性化の礎となれるような挑戦を試みる。
・到達目標
山形県西川町を対象にして、現地調査を計3−4回ほど実施し、地域資源を活かした地域の問題を解決する。
 一連の課題を通して、以下にあげる6つの能力を鍛錬する。1)問題(課題)を見つけ出す観察力、2)説得力ある解決法を考える思考力、3)本当に実行する実行力、4)実行を成功させるためのコミュニケーション能力、5)実行結果を客観的に反省する検証力、6)成果を発表するプレゼンテーション能力
・キーワード
食、アート、空間、デザイン

【科目の位置付け】
中心科目

【授業計画】
・授業の方法
 集中形式で大学講義室または西川町フィールドにて、情報収集および問題解決の方法、討論、発表方法などを学ぶ。
・日程
1) 課題決めとグルーピング
 大学で西川町の状況を理解した上で、5月頃から現場視察に入る。各自、自分の目で詳細に調査・確認した上で、解決すべき問題を考える。教員から、一部条件を課題として出す場合もあります。
2)解決案の作成
 班と課題を決めたら、具体的な解決策を考え、一定期間、テーマごとの個別の指導を受ける。中間期(6〜7月頃)には、再度、西川町へ現場検証に入り、最終的な解決案(実行プラン)を深化させる。
3)実証と検証
 その評価結果を基に、お互いに検証する(長所と短所を整理する)反省会を実施する。大学で学ぶ“健全なる批判精神”を忘れずに、恐れずに、自由に、活発に議論して行きたい。
4)発表会と総評
 大学に戻って、成果をプレゼンテーション型にまとめる。12月を目安に、小白川キャンパスで、西川町関係者を前にして成果発表会を開く。優れた案を創作・経験したグループには、優秀賞の授与をはじめ、実際に西川町での実用化・産業化を目指す。

【学習の方法】
・受講のあり方
与えられた授業をこなし、与えられた知識を頭に入れるのではなく、答えがないかもしれない課題に対して、知的好奇心と向上心を持って、前向きに取り組む。特に、目標に掲げた6つの能力に関して、常に意識しながら、課題に取り組んでほしい。
・授業時間外学習へのアドバイス
西川町のみならず、国内外の類似した事例を、文献・資料の検索などにより、予備知識を得ておくこと。

【成績の評価】
・基準
 授業の出席、小レポート・感想文の提出、グループ活動での貢献、グループ発表の内容
・方法
 参加数や態度、小レポートや感想文、グループ活動などによる総合評価。

【その他】
・学生へのメッセージ
・西川町という社会全体が調査対象なので、日程などが変動することが考えられる。遅くても2週間前には予定を連絡するので、かならず調整をつけるように心がけてください。理由がある場合には、教員へ連絡を。
・訪問を数回実施する予定なので、すべての参加できるように調整してください。特に、夏休み(8〜9月)に、他の実習と重複しないように各自で責任を持って日程調整すること。必要に応じて宿泊による現地調査を行う。
・地域社会や社会人とのかかわり合いを持つので、大学生として責任を持った行動をとれること、その一方で、そのような機会を積極的に楽しめるような大人な気概を有していることを期待します。

21100211-2016-08-20121