教育臨床心理学演習
 Seminar in Educational and Clinical Psychology
 担当教員:奥野 誠一(OKUNO Seiichi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
  カウンセリングの基礎理論と技法
  カウンセリングにはさまざまな種類の形態がある。本講義では、カウンセリングの種類を学ぶとともにどのカウンセリングにも共通する傾聴技法を学ぶ。また、傾聴を踏まえたうえで、より積極的な立場のカウンセリングのアプローチ(とくに、ソーシャルスキル・トレーニング)の理論と技法の理解を深める。
・到達目標
  1.カウンセリングの基礎理論と技法に関する知識を習得する。
  2.実際に技法の訓練を通して、体験的に理解し、知識・思考を深める。
  3.技法レポートを作成する課題を通して、複数の情報をリサーチ・比較検討・統合し、カウンセリング理論と実際を総合的に理解する。

【科目の位置付け】
認定心理士資格g領域基本主題、教科又は教職に関する科目(幼・小)

【授業計画】
・授業の方法
  カウンセリングの傾聴技法について、スライドや配布資料を用いて講義し、ロールプレイングを行う。積極技法については、受講生グループによる調べ学習およびパワーポイント使用によるプレゼンによる。
  主に、1回の授業は「講義」「ロールプレイング」「質疑応答」で構成する
・日程
  1.カウンセリングとは(第1、15回)
  2.カウンセリングに共通の要素・態度(第2回)
  3.基本的傾聴技法(第3~7回)
  4.積極的なアプローチ技法(ソーシャルスキル・トレーニング)(第8~15回)
  初回に詳細シラバスを配布する。
  7回目までは、傾聴技法の各構成要素についてを扱う。
  8~15回目は、ソーシャルスキルを向上させるための理論と指導について扱う。

【学習の方法】
・受講のあり方
  必ず事前に配布資料を読んでおき、ある程度のイメージはつくったうえで授業にのぞみ、自分のイメージをさらに深めたり、イメージとの違いを頭の中で比較検討する作業を行うこと。発表時には受講生が体験的に理解できるようになるための工夫を行うこと。質問や確認は、自分だけでなく他の受講生にとっても役に立つものなので、積極的に発言すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
  授業で扱う箇所は必ず事前に読み、自分なりのイメージをつくっておくこと。
  授業後には、資料を読み返して頭を整理しておくこと。自分が発表を担当する回には相手にわかる説明や想定される質問に答えられる準備を十分にしておくこと。

【成績の評価】
・基準
 授業中の質疑応答、演習発表、指導計画、特別レポート(提出自由)により評価する。演習発表は、割り当てられた箇所を的確に理解し他者にわかるように伝えられるかを評価する。指導計画は、理論をおさえた上で計画を立案し実践できるかを評価する。特別レポートは、教育臨床心理学に関する基礎的知識の習得と応用的理解を評価する。
・方法
「評価点」=「授業中の質疑応答(20点)+「演習発表(80点)」+「特別レポート(追加点)」+「減点(下限なし)」

【テキスト・参考書】
  参考書:小林正幸・奥野誠一 (2011). ソーシャルスキルの視点から見た学校カウンセリング ナカニシヤ出版、本田恵子 (2007). キレやすい子へのソーシャルスキル教育 ほんの森出版、河村茂雄他編著 (2007). いま子どもたちに育てたい学級ソーシャルスキル 小学校低学年 図書文化社、河村茂雄他編著 (2007). いま子どもたちに育てたい学級ソーシャルスキル 小学校中学年 図書文化社、河村茂雄他編著 (2007). いま子どもたちに育てたい学級ソーシャルスキル 小学校高学年 図書文化社、相川 充・猪刈恵美子 (2010). イラスト版子どものソーシャルスキル 合同出版、岩澤一美監修 (2014). クラスが変わる! 子どものソーシャルスキル指導法 ナツメ社、・上野一彦監修 (2014). CD-ROM付き 特別支援教育をサポートする ソーシャルスキルトレーニング (SST) 実践教材集 ナツメ社、他、授業中に指示する。

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