【授業概要】
・テーマ
西洋哲学史の基本事項を、具体的な哲学的問題への取り組みとして、できるかぎり現代の身近な諸問題に結びつけながら概説する。これにより、自ら哲学的な視点から社会と個人をめぐる諸問題を考察するための基礎的能力を涵養する。テーマとしては、相対主義と懐疑主義、共同体と制度、感覚と理性、科学と生など、いくつかの基本的かつ普遍的な哲学的問題に焦点を絞り、グループ討論や全体討論を織り交ぜつつ講義する。
・到達目標
西洋哲学史上の重要な思想家の考え方やキーワードを理解できるようになる。哲学的な諸問題に関するさまざまな思考方法や哲学的立場を学ぶことができる。
・キーワード
哲学、西洋哲学、思想、西洋思想、批判的思考
【科目の位置付け】
本授業は地域教育文化学部地域教育文化学科異文化交流コースのカリキュラムにおいて「基礎科目」のうちの選択科目の一つとして位置づけられる。また、地域教育文化学部地域教育文化学科システム情報学コースのカリキュラムにおいて「専門科目」のうちの選択科目の一つとして位置づけられる。ディプロマ・ポリシーのうち、総合的に判断する能力を展開させる点に、特に関与する。 中学校(社会)および高等学校(公民)教諭免許状取得のための選択必修科目。
【授業計画】
・授業の方法
哲学史上に現われる基本的な問題で、現代にも通じる普遍的な意義をもつものを取り上げ、学生たちが自ら批判的な討議に参加することで、哲学史の基本的知識を身につけると同時に、諸問題に取り組む際の哲学的視角の可能性について体得的に理解することへと導く。古代から現代までの著名な哲学者の思想を取り上げるが、単なる学説の羅列とならないように、つねに具体的問題を導入とし、グループ討論等を交えて、学生たちに主体的に考えさせるよう工夫する。
・日程
授業計画 第1回:序論 哲学とは何か 第2回:哲学的思考への導入 第3回:ソクラテスの思想 第4回:プラトンの思想 第5回:アリストテレスの思想 第6回:共同体と制度1 第7回:共同体と制度2 第8回:デカルトと「理性」への問い 第9回:カントの理性批判1 第10回:カントの理性批判2 第11回:ライプニッツの哲学 第12回:ショーペンハウアーとニーチェ 第13回:ベルクソンとフッサール 第14回:ヴィトゲンシュタイン 第15回:総説・補足 (以上の計画は、進み具合等により、変更することもあり得る)
【学習の方法】
・受講のあり方
質問することを心がけ、適切な質問を考える努力をしながら授業に臨むこと。またディスカッションの際には自ら発言すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業で出てきた思想家の著作を少しでも多く読む。
【成績の評価】
・基準
以下の観点に則り総合的に判断し評価する:哲学的思考の意味を理解し、自分で実践できるか、現代の諸問題に結びつけることができるか。哲学史の諸問題をある程度理解したかどうか。哲学的思考の表現方法に親しみ、レポートや試験に学習成果を反映できるかどうか。批判的討議の方法を身につけたかどうか。
・方法
発表または中間レポートの評価(40%)、期末レポートまたは期末試験の評価(40%)、ディスカッションにおける発言内容・貢献度等(20%)を基本として、その他の要素も加味し総合的に評価する。
【テキスト・参考書】
テキスト:なし。適宜プリントを配布する。
【その他】
・オフィス・アワー
講義で連絡します。
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