二つ以上の国の間で文化・文学の接触があるとき、どのような生産的思考や活動が生まれるのかを眺めます。
担当者が概説を終えた後に、受講者のみなさんにも比較文学的手法を体験していただき発表・討論をしたいと思います。

1)文学・文化研究の一手法としての比較文学的アプローチを理解する。
2)受講者自らそれを実践できる糸口をつかむ。

ヨーロッパ文学、比較文学、日本文学

本講義では、専門分野において中核となる学術上の成果を修得する一方で、自らテーマを選びそれを発表することによって、論理的思考・疑問へのアプローチのしかたを学び、健全な批判精神を伴う教養を身につける。（ディプロマ・ポリシー）

概論の講義ですから、担当者が比較文学について解説をします。しかし、中盤以降は受講者のみなさんにもそれぞれの興味から対象を選び、比較研究の実践をしていただきます。

（第１回めに詳細な予定を配布します）
第１回：オリエンテーション
第２回：比較文学とは
第３回：日本における外国文学の受容（１）：上田敏と『海潮音』
第４回：日本における外国文学の受容（２）：若い森鷗外とドイツと日本と
第５回：テーマについて：ユートピア　可能性と不可能性
第６回：テーマについて（１）：阿呆の系譜　
第７回：翻訳文学
第８回：翻訳の諸問題
第９回～第１４回：受講者の発表
第１５回：総評ほか

1)講義の際は、質問・意見などを求めながら解説をいたします。
2)受講者の発表については、徹底して調査してわかりやすい発表を心がけてください。
3)発表者の発言に対して、積極的に疑問点などを授業中に指摘してください。

あらかじめ資料が配付された場合には、かならず講義までに熟読しておいてください。
発表で興味をもった作者・時代・影響関係などをヒントに、さらにさまざまな作品を渉猟してください。

講義へ積極的に参加して比較文学的研究の初歩を理解すること。講義を受けて受講者が比較文学の視点から対象を選び授業内で発表する。その内容から各自の理解度をはかる。さらに発表に対する質疑を生かした期末のレポートが初歩的な比較文学の視点を兼ね備えていること。

講義への積極的参加、発表、期末のレポートの三点を１/３ずつの配点で評価対象とします。

教科書：各種引用文献、担当者作成のハンドアウトを配布します。
参考書：毎回のテーマに応じた参考書を、随時紹介します。

月曜３・４校時　事前連絡でその他の時間にも対応します