国語学講義
 Advanced Japanese Linguistics
 担当教員:須賀 一好(SUGA Kazuyosi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
文法的概念が集中している述語についての理解を深めることは、日本語の構造と意味に関する理解を深めることにつながる。授業では、述語の概略を理解することから始め、表現することがらの描写、時間的認識、心的態度の表現などを中心に学習する。それぞれを表現する要素がどのような体系を持ち、どのように機能しているかを知ることにより、現代日本語の身近な言語表現から、その奥にある文法的・意味的世界を考察する力をつける。
・到達目標
日本語の述語についての基礎的言語事実を正しく把握した上で、その構造や機能の概要を理解し、適切に説明できるようになる。
・キーワード
述語 動詞 動詞の自他 形容詞 助動詞 テンス アスペクト 心的態度  

【科目の位置付け】
国語教員免許取得のための選択科目。言語文化教育プログラム(日本語)の選択必修科目。
この授業は、「国際的視野を身につけた国語科・社会科・英語科の教育者を育てる」ための授業です。(カリキュラム・ポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
講義によって授業を行う。
・日程
第1回 文法学のめざすこと 言語とコミュニケーション 国語科教育とのかかわり
第2回 文の成分 述語の役割
第3回 階層的な意味の構造
第4回 動詞述語の意味すること
第5回 「出来事」と「行為」 原因と結果  自然的と意図的
第6回 未然形につく助動詞の役割と意味 1
第7回 未然形につく助動詞の役割と意味 2
第8回 時間的概念の表され方
第9回 事態の局面の表され方
第10回 心的態度の表され方 1
第11回 心的態度の表され方 2
第12回 文末の「の」の働き
第13回 文法はいかに発見されてきたのか 1
第14回 文法はいかに発見されてきたのか 2
第15回 全体を振り返りまとめる テストや小レポートをまとめる

【学習の方法】
・受講のあり方
自分自身の言語を内省して、講義内容の理解に努める。講義資料を読んだり、意見を交換したりして、日本語の文法学についての理解を深める。
・授業時間外学習へのアドバイス
前もって、国語学概論での学習内容を復習しておく。また、関連する入門書などを読んでおく。授業後は、関連する専門書を読む。

【成績の評価】
・基準
日本語の述語に関する基礎的言語事実を正しく把握していること、そしてその構造や機能について主体的に考察し、その結果を適切に説明できることを合格の基準とします。
・方法
授業への参画状況(意見交換、感想、情報提示など)(20%)と授業内容に関する小テスト(40%)、小レポート(40%)の結果を総合して評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:なし
参考書は、授業の進展に応じて、関連する資料を紹介する。

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