地球環境史
 History of Earth's Environment
 担当教員:川邉 孝幸(KAWABE Takayuki)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科生活環境科学コース
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
現在の地球環境を,地球環境史の視点で.現在の生物を含む地球環境の構成・成立・変化の途中経過としての観点から学ぶ.
・到達目標
 人間を含めた生物や,現在の環境は,地球の46億年の歴史の中でつくられてきた.その地球もまた,130数億年の宇宙の歴史の中で,その存在がある.事実,人間の酵素で必須の金属元素も,こうした地球の歴史,宇宙の歴史を背景にして,その環境に応じたかたちで決まってきた.このような宇宙の発生からの物質進化を踏まえて,その結果としての地球環境の変化と生物の進化について論じることで,人間生活の環境のあり方を理解するとともに,それらをどのようにして導き出してきたか,現在の様々な地球環境を理解するための基礎的知識を身に付ける.
・キーワード
宇宙 物質進化 銀河系 太陽系 自転と公転 日周運動 地球の構成 地殻の構成 地震 P波とS波 活断層 構造運動

【科目の位置付け】
理科免許取得および生活環境科学を学ぶ上で、その基礎である地学について理解を深める。

【授業計画】
・授業の方法
基本的に講義形式でおこなう
・日程
第1回:オリエンテーション、太陽系の惑星としての地球について
第2回:地球を構成する元素と元素組成と宇宙・銀河系・太陽系の歴史
第3回:太陽系について(惑星の種類、内惑星と外惑星とそれらの見え方の違い)
第3回:地球に生命が発展する物理的条件の、他の地球型惑星(金星、火星)との比較(重力、太陽からの距離)
第4回:地球内部の構成(核、マントル、地殻とその推定方法(隕石、地震波、重力))、地震波の種類
第5回:プレートテクトニクスと地震波(マントル)トモグラフィー
第6回:地殻の構成(大陸地殻と海洋地殻)、火成岩の種類
第7回:中間試験、地層と岩石の種類
第8回:地球の歴史の調べ方(相対年代と絶対年代、生層序)
第9回:地球の歴史の調べ方(生層序、地層累重の法則)
第10回:地質年代区分について、原始地球、生命の誕生
第11回:生物の進化と大気環境の変化、大絶滅
第12回:日本列島の成立(新第三紀、日本海の拡大、アジアモンスーンの成立)
第13回:日本列島の成立(第四紀、氷期・間氷期、日本列島の隆起・平野の成立と内陸地震、冬型気候の成因)
第14回:生活の場としての沖積平野の自然災害と防災
第15回:期末試験および解答の解説

【学習の方法】
・受講のあり方
ノートを,きちんと取ること
・授業時間外学習へのアドバイス
新聞等(特に科学欄)をきちんと読んで,地球科学に関連する新しいトピック的知見,話題になっている事柄などを頭の片隅にでも入れておくこと

【成績の評価】
・基準
現在の様々な地球環境を理解するための基礎的知識を身に付けかどうか,与えられた現象から基礎的知識をもとに解釈できるかどうか,人間生活を取り巻く環境のあり方を理解することができたかを,設問に応じて論述できるかどうかを判定の基準とする.
・方法
基本的には,中間試験 40%,期末試験 60%
場合によってはレポートを課すこともある(その場合には試験:70%,レポート30%)

【テキスト・参考書】
浜島書店「新版図説地学」

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