【授業概要】
・テーマ
多変数関数(主に2変数関数)の微分と積分. 解析学Ⅰに引き続き,微分積分学の基礎を学ぶ.本講義では,とくに多変数関数の偏微分と重積分,およびその応用について学ぶ.
・到達目標
①偏微分係数の概念を理解し,偏導関数および高階偏導関数を計算できる. ②関数のテイラー展開を求めることができる. ③関数の極値を求めることができる. ④重積分の概念を理解し,累次積分や変数変換を用いて基本的な関数の重積分を計算できる. ⑤重積分を利用して図形の面積や体積を求めることができる.
・キーワード
極限,関数の連続性,偏微分,偏導関数,テイラー展開,極値,陰関数,重積分,体積
【科目の位置付け】
数学教員免許状取得のための必修科目である.
【授業計画】
・授業の方法
板書をしながら解説する.適宜,演習の時間を設ける.
・日程
第1回:多変数関数の極限と連続性. 第2回:偏微分係数と偏導関数の定義. 第3回:合成関数の偏微分. 第4回:高階偏導関数の計算. 第5回:テイラーの定理. 第6回:偏微分の応用:曲面の接平面と極値. 第7回:偏微分の応用:陰関数の極値,条件付き極値問題. 第8回:重積分の定義. 第9回:累次積分の計算. 第10回:極座標変換と重積分 第11回:一般の変数変換と重積分. 第12回:広義重積分. 第13回:曲面で囲まれた立体の体積. 第14回:曲面積. 第15回:試験とその解説.
【学習の方法】
・受講のあり方
遅刻はしないこと.板書をきちんとノートにとること.単なる暗記で済ませずに,自分の頭を使って充分に考えること.
・授業時間外学習へのアドバイス
高校で学んだ微分積分の内容を復習しておくことが望ましい. 板書の内容を分かるまで繰り返し学習する.また,演習問題は確実に解けるようになるまで,繰り返しトレーニングする.
【成績の評価】
・基準
以下の観点で,演習や課題を取り入れつつ主に試験の結果によって総合的に判断する. ①基本的な関数の偏微分の計算やテイラー展開ができる. ②重積分の計算技術を習得している. ③偏微分と重積分の概念を理解し,関数や計量の問題に応用することができる.
・方法
出席(20点)と試験(80点)の合計点で評価する.
【テキスト・参考書】
テキスト:神永正博・藤田育嗣『計算力をつける微分積分』内田老鶴圃,2008 参考書:講義時に紹介する.
【その他】
・オフィス・アワー
講義時に知らせる.
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