【授業概要】
・テーマ
線型代数学の基礎である行列に関する基本概念と基本的な計算について学ぶ.
・到達目標
・行列の演算を理解している.・行列の基本変形を用いて連立1次方程式の解や階数,逆行列を求めることができる.・行列の階数,正則性などの概念を理解する.・連立1次方程式と行列の対応,さらに階数と解の関係を理解する.・行列式の性質と計算方法を理解している.
・キーワード
行列,基本変形,連立1次方程式,行列式,クラーメルの公式
【科目の位置付け】
この授業は,領域横断的な問題を解析する手法の基礎を身につけ,更には教員の資質を養うものである.なお,中学校(数学)・高等学校(数学)教員免許状取得上の必須科目である(地域教育文化学部のカリキュラム・ポリシー,ディプロマ・ポリシー).
【授業計画】
・授業の方法
概念の説明,計算方法の説明,計算練習,総合的な演習を含めて次の内容について講義する. ・行列の演算の定義と基本性質.・行列の基本変形とその応用.・行列の階数,正則性などの概念.・連立1次方程式と係数行列の対応.・行列式の性質と展開.
・日程
第1回:行列の概念と基本用語 第2回:行列の加法と基本法則 第3回:行列の乗法と基本法則 第4回:行列の積と行列の分割 第5回:行列と連立1次方程式の対応 第6回:行列の基本変形と簡約化 第7回:行列の簡約化と連立1次方程式の解法 第8回:連立1次方程式の解と係数行列の階数の関係 第9回:正則行列と逆行列 第10回:置換と符合 第11回:行列式の定義とサラスの公式 第12回:行列式の基本性質と展開公式 第13回:余因子行列とクラーメルの公式 第14回:特別な形の行列式の計算 第15回:試験とその解説
【学習の方法】
・受講のあり方
集中して理解に努め,計算すること. 疑問があれば質問すること.
・授業時間外学習へのアドバイス
講義で扱った内容がよくわかるようになるまで考える.計算については慣れるまで練習する.
【成績の評価】
・基準
以下の観点で,演習や課題を取り入れつつ主に試験の結果によって総合的に判断する. ・行列,連立1次方程式,行列式に関わる基本的な計算技術を習得している. ・行列に関わる基本的な概念や性質を理解している.
・方法
試験70点,演習と課題30点.
【テキスト・参考書】
テキスト: 三宅敏恒(著)「線形代数学―初歩からジョルダン標準形へ」培風館. 参考書: 線型代数学の本は数多く出版されているので必要なら自分で読みやすいものを選ぶ事.ただし,たくさんの本から簡単な部分だけ取り出してくるのは勧められない.
【その他】
・学生へのメッセージ
大学における数学は,意味を理解することなく先に進むことは出来ません.自分でよく考えることを心がけましょう.積極的に学んでください.
・オフィス・アワー
講義で連絡します.
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