生き残るのに必要なこと:動物行動学入門(生物科学)●
 Evolution of Reproductive and Survival Strategies(Biological Sciences)
 担当教員:廣田 忠雄(HIROTA Tadao)
 担当教員の所属:理学部生物学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義(一般)
 開講対象:理学部以外(理学部の学生は専門科目としての履修になります)  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
生物は永遠には生きられません。しかし、生物は自身の特性を次世代に遺伝子を通じて受け継ぐことで、38億年の歴史を紡いできました。そのため、子供を残しにくくさせる性質は、進化の過程で淘汰され、無くなってしまうはずです。現存する生物は、子供を残しやすかった祖先の性質を受け継いだ、一種の繁殖エリートだと考えられます。事実、繁殖に特化した精巧な形質や、手の込んだ繁殖戦略が、多くの生物で見つかっています。本講義では、様々な動物の行動を例に、最新の研究成果を紹介します。
・到達目標
動物の繁殖や養育行動を、生物学の観点から理解できる能力を身に付ける。
・キーワード
進化生態・繁殖戦略・生活史

【科目の位置付け】
動物の繁殖や生存競争を行動生態学の視座から考察することで,健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識の習得を促す。

【授業計画】
・授業の方法
PowerPointで作成した資料を用いて講義します。同様の内容の資料を配布しますが、一部空欄になっているので、講義中に書き込んでください。
・日程
第1週 ガイダンス, 個体群動態
第2週 アリー効果
第3-4週 種内競争
第5-7週 配偶競争
第8-9週 精子競争
第10週 オスとメスの対立
第11週 種間競争
第12週 繁殖干渉
第13週 捕食
第14週 寄生
第15週 分散, メタ個体群

【学習の方法】
・受講のあり方
配布資料の内容ばかりでなく、講義中の発言も中間・期末試験の出題範囲となるので、適宜ノートを取ってください。
・授業時間外学習へのアドバイス
特別予習は必要ありませんが、講義で紹介した書籍を一読しておくと、理解しやすいかもしれません。分からないことは、次の講義までに解消してください。一部、数式も登場しますが、試験には計算問題は出さないので、概念の理解に努めてください。

【成績の評価】
・基準
ペーパー試験の正解率。
・方法
中間試験 50点, 期末試験 50点

【テキスト・参考書】
【テキスト】
講義中に配布する資料。

【参考書】
・松本忠夫『生態と環境』岩波書店.
・ベゴン M 他『生態学:個体・個体群・群集の科学』堀道雄・監訳. 京都大学学術出版会.
・嶋田正和 他『動物生態学』海游舎

【その他】
・学生へのメッセージ
必ず出席すること。
・オフィス・アワー
講義で連絡します。

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