【授業概要】
・テーマ
すべての製品やシステムにはそれを使う人間がいる.その人間であるユーザが,その製品やシステムの情報を得るとともに,操作を行う部分がヒューマンインタフェースである.ヒューマンインタフェースは,製品やシステムの性能を発揮させるために必要であるとともに,その安全,効率,学習性,快適性に大きな影響を与える.この講義では,ヒューマンインタフェースに係る社会動向,学術的方法論,産業界の対応などについて学ぶ.
・到達目標
(1) 接面の理論とヒューマンインタフェースの定義の理解 (2) 幾何学的視知覚,生態学的視知覚とアフォーダンスの理解 (3) ユーザビリティおよびよいデザインの理解 (4) ヒューマンインタフェース評価技法の理解 (5) ユニバーサルデザインの理解
・キーワード
ヒューマンインタフェース,ユーザビリティ,人間中心設計,認知,感性,アフォーダンス
【授業計画】
・授業の方法
講義中心に進める.途中に2回程度のレポート提出を課す.
・日程
第1回 :ヒューマンインタフェースと人間中心設計 第2回:接面の理論とヒューマンインタフェースの定義 第3回:認知行動の3つのモデル 第4-5回:幾何学的視知覚とヒューマンインタフェース設計 第6-7回:生態学的視知覚とアフォーダンス 第8回 :レポート課題(1)発表会 第9-10回:ユーザビリティとよいデザイン 第11-12回:ヒューマンインタフェースの評価技法 第13回 :情報システムとモードの問題およびヒューマンエラー 第14回 :社会的要請としてのユニバーサルデザイン 第15回 :レポート(2)発表会
【学習の方法】
・受講のあり方
暗記を目指す科目ではないので,考えながら授業を受けること.講義中に適宜指名して設問に答えさせるので,常に自分の考えを示せるようにしておくこと.空欄のあるプリントを配るので,そこに必要な事項を記入するとともに,自分自身で考えたことなどを書き込むようにすること.
・授業時間外学習へのアドバイス
普段から,人間とシステムとに関するニュースや情報に注意すること.身近なシステムと人間との関係を,日頃から観察すること. 講義で学んだことについて,身近なものに実例を見出す.さらに,自分の専門との応用法を考えること.
【成績の評価】
・基準
ヒューマンインタフェースに関する一連の理解を正しく理解し,自分で現実の問題に対応できる能力を獲得したことを,合格の基準とする.
・方法
・レポート課題(1),(2)の内容,およびその発表と質疑応答(それぞれ50点). ・60点以上を合格とする.
【テキスト・参考書】
特に定めない. それぞれのテーマにについて,適宜推薦図書・論文等を紹介する.
【その他】
・学生へのメッセージ
卒業して,広い意味でのものづくりに携わるようになった時,自分が作る製品やシステムには必ずそれを使うユーザがいるということを思い出してください.そして,そのユーザたちが快適に使えるようなものづくりのためにこの講義を思い出してもらえるように,教えていくつもりです. 授業におけるマナーを守ってください. 受講者の理解度などに応じて,講義内容や評価法等を修正する場合があります.
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