【授業概要】
・テーマ
実応用で役立つ高周波の基礎について講義し,基礎的な高周波回路コンポーネントについて具体例をあげて説明する。また,超伝導の基礎的性質と代表的な理論について概説する。その後,超伝導デバイスへ発展した経緯とその特徴,及び設計のノウハウについて講義を行う。
・到達目標
○ 周波数と波長の関係,電磁波の伝搬,スミスチャート等,高周波の基礎を理解できるようになる。 ○ 高周波回路の基礎的なコンポーネントとその設計方法について理解できるようになる。 ○ 超伝導に関する代表的な理論(ロンドン方程式、GL方程式、BCS理論)の概略を理解できるようになる。 ○ 超伝導マイクロ波デバイスの特徴を理解できるようになる。
・キーワード
電磁気学,高周波設計,フィルタ,超伝導デバイス
【科目の位置付け】
この科目は,電気電子コア科目内電磁気系に分類され,電気電子応用科目習得の基礎となる。
【授業計画】
・授業の方法
90分の講義時間で解説と演習を行う。演習の解法をその都度解説する。
・日程
第1回:高周波の基礎(1)周波数と波長 第2回:高周波の基礎(2)電磁波の伝搬 第3回:高周波の基礎(3)高周波のツール,スミスチャート,Sパラメータ 第4回:高周波回路の基礎(1)減衰器,電力分配器 第5回:高周波回路の基礎(2)方向性結合器 第6回:高周波回路の基礎(3)高周波フィルタ 第7回:今までの理解度チェックと中間テスト 第8回:超伝導の基礎 ゼロ抵抗,マイスナー効果,Josephson効果,ロンドン理論 第9回:超伝導の理論 GL方程式,BCS理論 第10回:超伝導薄膜作製 低温・高温超伝導材料の薄膜化と微細加工技術 第11回:超伝導薄膜評価 結晶性,超伝導特性,高周波特性の評価方法 第12回:超伝導デバイス(1) 超伝導フィルタ,設計 第13回:超伝導デバイス(2) 超伝導フィルタ,チューニング,トリミング 第14回:超伝導デバイス(3) 超伝導フィルタ,電流密度,耐電力向上 第15回:高周波超伝導工学の理解度チェックと期末テスト
【学習の方法】
・受講のあり方
集中して講義を受け,パワーポイントで示される講義内容をノート筆記しての理解努める。また,講義時間中に出された演習問題を確実に解けるようにする。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義時間に出された演習問題やその応用問題を確実に解く。
【成績の評価】
・基準
科目の達成目標に記載の項目について演習課題や試験を課し,以下の基準を満足したものを合格とする。実施する演習・小テスト・レポートの合計20点と中間試験40点と期末試験40点の合計100点満点で60点以上を合格とする。
・方法
講義時間に演習・小テスト・レポートを課すので,その解答を提出する。また,到達目標を理解しているかどうかを判断する中間試験,定期試験を実施する。
【テキスト・参考書】
テキストは特に用意しなくてよい。 参考書:高周波の基礎,三輪進著,東京電機大学出版局
【その他】
・オフィス・アワー
工学部8号館 8-202 随時たずねてよい
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