生体機能分子科学特論
 Chemistry of Biofunctional Molecules
 担当教員:佐藤 力哉(SATO Rikiya)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)バイオ化学工学分野
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:有機デバイス  科目区分:専門科目・選択 
【授業概要】
・テーマ
生体機能分子(核酸・蛋白質・多糖・生物ラジカル等)の役割について様々な生体系を取り上げて機能と構造を概観し、次いでこれらの社会との関わりを考え理解することを目的とする。生命現象を制御できる機能性高分子材料の構造と機能について多面的に考察を行い、最新の分子設計手法を理解する。
・到達目標
生体情報伝達物資である活性酸素の種類と構造の理解、また、それらを作り出す原因についての理解を深める。生体をこれら活性酸素から守るシステムの理解と予防法について理解する。活性酸素が原因となる疾病の種類とメカニズムを理解する。
さらには、これら活性酸素の最新の計測方法について学ぶ。これら生体の機能を利用した生体模倣化学についても理解する。
・キーワード
活性酸素、スピントラップ、蛍光分析、ESR,癌、老化、リビングラジカル重合、抗血栓性、中間水、

【授業計画】
・授業の方法
90分の講義時間で講義を中心に行い、適宜レポートを課す。また、グループ作業として最新の文献を調査し、発表・討論も行う。
・日程
第1週 講義のガイダンスと活性酸素の基礎
第2週 活性酸素の種類と構造、性質
第3週 活性酸素の生成メカニズム
第4週 活性酸素と疾病1
第5週 活性酸素と疾病2
第6週 活性酸素の生体防御について1
第7週 活性酸素の生体防御について2
第8週 活性酸素計測法1
第9週 活性酸素計測法2
第10週 活性酸素模倣化学1
第11週 活性酸素模倣化学2
第12週 生物ラジカルと血栓
第13週 抗血栓性材料1
第14週 抗血栓性材料2
第15週 生体と生物ラジカルのまとめ 

【学習の方法】
・受講のあり方
講義は基本的に資料をプリント配布して行うので、資料について前もって調べて講義にのぞむこと。不明な点をおさえ、講義中に理解するようにする。
・授業時間外学習へのアドバイス
キーワードをネット等で調べ、専門用語を理解しておく。

【成績の評価】
・基準
活性酸素等の生物ラジカルの基礎を理解できること。更に性質や疾病との関わりを理解できる応用法等の理解以上の点を総合的に判断する。
・方法
出席(20)レポート(40)グループ発表(40)の100点満点とし、60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
テキスト:適宜配布
参考書:活性酸素種の化学 日本化学会編 
    活性酸素 丸善 等

【その他】
・学生へのメッセージ
生物ラジカルは人間の疾病の約9割に係っているとされています。
この生物ラジカルは身近にありながら良く理解されていない化学種です。これらを理解することで、健康な生活を維持できます。よく理解しましょう。
・オフィス・アワー
金曜日:16:00〜17:00 9号館400−3号室

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