ラテン語Ⅰ
 Elementary Latin I
 担当教員:池田 光則(IKEDA Mitsunori)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 人間と文化について幅広い教養を身につけるため,古代ローマ世界のみならず,何世紀にもわたってヨーロッパの学問・文化・言語・思想等の記述に用いられてきた「ラテン語」を,最初歩から学習し,ラテン語文法の基礎を身につけることを目的とする。
 

【授業の到達目標】
(1) ラテン語を最初歩から学習し,文法事項を理解し,簡単なラテン語文の意味を解釈することができる。【技能】
(2) ラテン語の言語的特徴を知ることができる。【知識・理解】
 

【授業概要(キーワード)】
 ラテン語の初級文法

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については,「カリキュラム・マップ」を参照し,よく理解したうえで履修してください。
 

【授業計画】
・授業の方法
ラテン語は古代ローマ人のことばであり,ローマ帝国の拡大とともにそのことばも勢力を拡大しました。帝国滅亡後もラテン語は,教会・学問・文学のことばとして用いられ続け,ヨーロッパ文化・思想の根幹を成しています。ラテン語を学ぶことにより,カエサル,キケロー等の作品に原典でふれることはもちろん,近現代ヨーロッパの学問・思想等の理解を深めることができます。また,身近なヨーロッパの近・現代語にも数多くのラテン語が入り込んでいます。 たとえば,英語のvideo(ビデオ),audio(オーディオ)は,それぞれラテン語の「見る」「聞く」を意味する動詞に由来する単語です。この授業では,ラテン語文法の初歩を解説し,訳読等の練習問題の演習を行ない,文法知識の定着をはかります。ラテン語を初めて学ぶ人は,この前期の授業(ラテン語I)から履修を開始し,後期(ラテン語II)へと続きます(前期だけの履修も可)。毎回の授業では,新しい文法事項の解説と,前週課した練習問題の答え合わせを中心に進めます。
 
・日程
ラテン語を最初歩から学習します。
・ラテン語概説(ラテン語とは,身近なラテン語,ラテン語文法の特徴,英語の中のラテン語)
・文字・発音・アクセント
・文法 名詞・形容詞:第一・第二・第三変化
動詞:直説法・能動相・現在系時称の変化
人称代名詞,指示代名詞,前置詞など
 

【学習の方法】
・受講のあり方
練習問題を解き,その解答を確認することによって,授業で解説された文法を確実に身につけます。
・授業時間外学習へのアドバイス
プリントの練習問題に解答して下さい。
 

【成績の評価】
・基準
授業中の発表(練習問題の解答),宿題(文法練習),学期末レポートを課し,知識の修得,理解の度合い,汎用的技能,参加の度合いのそれぞれの項目について判定し,その合計点を用いて判定します。「ラテン語初級文法を理解していること」が合格の基準です。
 
・方法
出席および予習・復習状況(練習問題の解答など)70点,レポート30点(提出は必須),合計100点。レポートは,学期末に毎週の練習問題と同程度の問題を課します。無断で3回以上連続して欠席した場合および出席回数が授業回数の3分の2に満たない場合は単位認定の対象としません。
 

【テキスト・参考書】
《テキスト》松平千秋,国原吉之助『新ラテン文法』(東洋出版)。なお,練習問題は,教科書のものより平易なものをプリントで用意します。
《参考書》大西英文(1997)『はじめてのラテン語』講談社現代新書。この本の「はじめに」を読めば,ラテン語はどのような言語であるかを理解でき,ラテン語に対する関心が増すと思います。辞書は必要ありません。
 

【その他】
・学生へのメッセージ
何種類もの変化表が出てきて最初はとまどうかも知れません。しかし,ラテン語の語形変化が「きわめて整然としている」ことに気がつけばその後の学習に展望が見出せます。そこに到達するまで根気よく学習を続けることを期待します。また,現代の英語などとのつながりを意識することができればラテン語の学習に興味が増すでしょう。
《重要な注意事項》ラテン語を初めて学ぶ人は,必ずこの前期の「ラテン語I」から履修を開始して下さい。
 
・オフィス・アワー
金曜日 12時から12時30分 および 16時30分から17時30分 池田光則研究室
(メールアドレスは学部のHP,『学生便覧』に記載してあります)

10801023-2017-01-11085